仏像ファン的古寺巡礼

仏像への愛を書き綴った、仏像ブログです。

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歓喜寺(秋田)・平安期の聖観音 2017-08-19-Sat

道川神社を参拝した後は、同じ秋田市内にある歓喜寺へ。

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歓喜寺の創建は室町期まで遡り、1541年に八柳城主・八柳次郎長門守が、日吉八幡神社の鎮護寺のひとつを曹洞宗に改宗したのが始まりとされています。

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本堂には煌びやかな三十三観音がずらりと並び、その中央に可憐な聖観音様がいらっしゃいました。

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平安期の作で、像高はおおよそ30cmほど。
お寺の創建よりも造像が古いのは、奈良・興福寺から招来されたためと伝えられているそうです。
小さな像ながらも、わずかに腰をひねる姿は均整がとれており、秋田県の文化財に指定されています。

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本堂の隅には閻魔大王と奪衣婆の像も安置されていました。
なんとなくユーモラスで可愛らしいですよね。

2016.10.8

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道川神社(秋田)・神仏習合の仏 2017-08-12-Sat

去年の秋、秋田県と青森県の寺社仏閣巡りをしてきました。
しばらくの間、その時の旅行記を書こうと思います。

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秋田駅からレンタカーで約20分、市街地を抜け、長閑な田園地帯を通っていくと、やがて「大滝山温泉神の湯」という温泉に辿り着きました。

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実は事前に調べた段階では、道川神社はこの付近にあるらしいというところまでしかわからなかったため、早めに行って探すことに決めていたのです。
車を停めて周辺を歩いていると、赤い鳥居が建っているのを見つけました。
どうやら道川神社はこの先にあるようです。

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鳥居をくぐって進むと、長い石段が続いており、その奥に社殿が建っていました。
拝観予約時間よりだいぶ早かったものの、既に道川神社の方が待っていてくださり、収蔵庫の中へ入れていただけることに。

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こちらは愛染明王坐像。
道川神社は明治期の廃仏毀釈までは愛染神社と呼ばれ、愛染明王を祀る神仏習合の神社であったようです。
像高はおそらく1m前後でしょうか。
後世の修復があるものの、鎌倉期の作と推定されています。
これだけ大きくて古い時代の愛染明王像を拝することは滅多にありません。
愛染神社は江戸期には久保田藩主・佐竹氏の篤い信仰を受けていたといいますから、とても立派な神社だったのでしょう。

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伝・金剛夜叉明王坐像です。
大きさはおそらく1m前後で、愛染明王と共に愛染神社の本尊として崇められていました。

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収蔵庫内には他にも毘沙門天立像と不動明王立像が安置されていますが、こちらは本尊よりも古い、平安時代の作と推定されています。

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拝観を終えて境内を歩いていると、小さな祠が建っているのに気づきました。
中を覗いてみると…

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白い狐に乗っているため、荼枳尼天でしょうか。
もともと造像例が少ないうえ、石仏では見かけたことがないため、思いがけない出会いにとても驚きました。

2016.10.8

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豊島長崎富士塚(東京)・富士塚山開き 2017-08-06-Sun

先日、豊島区にある豊島長崎富士塚の山開きに行ってきました。

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池袋駅から一駅、地下鉄の要町駅から15分ほど歩くと、住宅地の間に公園が見えてきます。
ブランコや鉄棒が並ぶ横に、こんもりと盛り上がった塚があり、たくさんの人が登り下りしていました。
お目当ての豊島長崎富士塚です。

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富士塚は富士山を模して築造された塚で、富士山信仰が盛んだった江戸中期に多く造られました。
面白いのは本物の富士山と同じく、7月1日に山開きの行事が行われているということ。
今年の7月1日は雨天だったため、7月2日にも公開が行われている豊島長崎富士塚へ行ってきました。
過去に富士塚へは何度か行ったことがありますが、山開きは初めてです。

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入口には立派な石の鳥居が建っており、注連縄がかけられています。

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登り始めると左右に天狗の像が安置されていました。
よく見ると口が阿吽になっています。

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こちらは不動明王と二童子。
富士塚のいたるところに石仏や石碑が点在しており、非常に見応えがありました。
この長崎富士塚は、文久2年(1862)に月三講(椎名町元講)によって築造され、国の重要有形民俗文化財に指定されています。
高さ約8m、直径約21mあり、なんと塚全体が本物の富士の熔岩石でおおわれているのだそうです。

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頂上にはお薬師様がいらっしゃいました。

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そして同じく頂上に安置されていた石の祠です。
摩耗が激しく、はっきりとした像容はわかりませんが、中にいらっしゃるのは智拳印を結ぶ大日如来様でしょうか。

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山頂からの眺望です。
ほんの少し登っただけでも随分風景が変わることに驚きました。

2017.7.2

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霧島神宮(鹿児島)・山岳信仰の聖地(2) 2017-08-01-Tue

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再び大浪池の周りを通って下山した後は、霧島山の麓にある霧島神宮を参拝しました。

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霧島神宮は6世紀の創建と伝えられる古社で、明治期に神仏分離令が出されるまでは、霧島権現という神様を祀る神仏習合の神社でした。
現在の社殿は鹿児島藩主・島津吉貴が寄進したもので、正徳5年(1715年)に建立され、国の重要文化財に指定されています。

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朱塗りの建物には極彩色の緻密な彫刻が施され、その絢爛豪華さから「西の日光」と呼ばれているとのこと。

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境内には樹齢800年と推定される御神木が生えていました。
その堂々とした見事な姿に、霧島神宮の歴史の古さを実感します。

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参拝を終えてレンタカーを走らせていると、神社のすぐ近くに斎田があるのを偶然見つけました。
ここで収穫したお米は霧島神宮に奉納されるのだそうです。

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真夏の太陽を受け、美しい緑色の稲がすくすくと成長していました。

2016.7.30

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霧島神宮(鹿児島)・山岳信仰の聖地(1) 2017-07-29-Sat

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宮崎県と鹿児島県にまたがる霧島山は、韓国岳(標高1,700m)や高千穂峰(標高1,574m)を中心とした火山群の総称で、天孫降臨神話の舞台として古くから信仰されてきた神の山です。
その麓には霧島神社が造られ、明治期の神仏分離令までは霧島権現という山岳信仰の神様を祀っていました。
登山家・深田久弥の日本百名山にも選ばれており、登山シーズンには数多くの登山者で賑わいます。

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実は数年前から寺社仏閣巡りと併せて登山をしているため、宮崎旅行を決めた時から、この霧島山に登るのを楽しみにしていました。
目指すは最高峰・韓国岳の山頂。
登山ルートはいくつかありますが、今回は火口湖の大浪池を回って上るコースを選びました。

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登山口に入ってしばらくは、石が敷き詰められた、比較的整備された登山道が続きます。
一番メジャーな、えびの高原から登るルートよりは難易度が高いせいか、土曜日だったにも関わらず、大浪池までは誰にも会いませんでした。

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40分ほど登ったところで大浪池に到着。
直径630m、周囲約2kmの火口湖で、約4万年前に霧島山の火山活動によって出来たのだそうです。

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ここでちょっと一休み。
持ってきたのは霧島のミネラルウォーター。
地元のコンビニに売っていました。

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大浪池を過ぎると、そこからは急こう配の階段が続きます。
約1時間、ひたすら登りのみ。
標高1000mを超えているとはいえ、真夏の暑さは厳しく、苦しさに息が上がります。

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階段が途切れると、そこからはガレ場となり、足元が極端に不安定になりました。
高い木がないため直射日光が降り注ぎ、体力を急速に奪います。
でもあともう少し。
絶対に諦めるわけにはいきません。

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山頂だーっ!!!
登り始めて約2時間30分、遂に登頂です。

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眼下には先ほど湖畔を歩いてきた大浪池が見えました。
後で調べたところ、大浪池の標高は1241mで、常時水を湛える火口湖としては日本で最も高い場所にあるのだそうです。

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韓国岳の山頂にある火口には水が溜まっており、湖のようになっていました。

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活火山である新燃岳からは煙が噴き出しており、今なお活発な火山活動が行われていることがわかります。
有史以来何度も噴火を繰り返し、時として麓を焼き尽した霧島連山は、周辺に住む人々にとって美しくも畏れ多い、神聖な存在だったに違いありません。

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