鹿島神宮(茨城)・常陸国の一宮

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常陸国一宮として名高い、鹿島神宮を参拝しました。

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社伝によると鹿島神宮は神武天皇元年に創建された古社で、奈良時代の地誌にもその名が記載されているそうです。
古くから朝廷の崇敬を受けましたが、祭神が武甕槌大神という武神であるため、中世以降は武家からも篤く信仰されました。

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鹿島神宮の名のとおり、神社では鹿が神の使いとして大切にされ、今も境内には鹿園があります。
奈良の春日大社が創建される際、御祭神が鹿島の鹿たちに乗り、一年かけて奈良へ遷られたという言い伝えがあることから、奈良公園に生息する鹿たちの起源とされています。

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広大な境内は緑にあふれ、「鹿島神宮樹叢」として茨城県の天然記念物に指定されているそうです。

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こちらは要石と呼ばれる霊石で、地震を起こす鯰の頭を抑えていると伝えられています。
面白い伝承ですよね。

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そして要石から10分ほど歩いたところにあるのが御手洗池です。
なんと1日に40万リットル以上の水が湧くとのこと。
そこへ樹齢数百年はあろうかという巨木が、ほぼ水平に、池に覆いかぶさるようにして生えており、何本もの木で支えられています。
偶然幹が横に伸び始めたのか、意図的にそのように育てられたのか、詳細はよくわかりませんでしたが、その迫力ある、不思議な光景に息をのみました。

2016.6.26
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長勝寺(茨城)・鎌倉期の阿弥陀三尊

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二本松寺を参拝した後は、同じ潮来市にある長勝寺へ。
紫陽花の時期に御本尊の御開帳があることを知り、またとない機会なので参拝してきました。

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長勝寺は1185年に創建されたと伝わる臨済宗の古刹で、江戸時代に水戸徳川家によって再興され、繁栄を極めました。

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本堂は茅葺屋根の重厚な建物で、茨城県の文化財にも指定されています。

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中央の厨子には阿弥陀三尊、その両脇に毘沙門天立像と大迦葉立像が安置されていました。
堂内は薄暗く、尊像まで距離があったため、詳細はわかりませんでしたが、中尊は上品上生の印を結んでおられるようです。
中尊の像高は89.4cm、観音菩薩が107.5cm、勢至菩薩が106.3cm、いずれも鎌倉前期の作で檜の寄木造です。
向かって左側に安置されている大迦葉立像は、ほぼ等身大で室町期の作。
本尊と比べるとかなり大きいため、もともとは別のお堂に安置されていたのかもしれません。
関東でこれほどの大きさの十大弟子像は珍しいのではないでしょうか。

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2016.6.26

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二本松寺(茨城)・南北朝期の薬師三尊

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西蓮寺参拝の後は、霞ヶ浦のほとりに位置する、潮来市の二本松寺へ。

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二本松寺は平安時代に慈覚大師が創建したと伝わる古刹で、最盛期には末寺25ヶ寺を統轄する大寺でした。
今回この二本松寺の御本尊が特別開帳されると聞き、期待に胸を膨らませて茨城までやってきたのです。
境内にはテントが張られ、地元の名産品や食べ物が売られており、沢山の参拝客で活気づいていました。

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本堂の中央に置かれた厨子のなかには、金色に輝く薬師三尊が安置されていました。
中尊は像高66.1cmで寄木造。
脇侍と共に、鎌倉時代から南北朝時代の作と推定されています。
三尊の脇には十二神将が安置されており、比較的新しい造像と思われますが、ずらりと並ぶ様は迫力がありました。
特に印象的だったのは、本堂の脇に安置されていた角大師の木彫仏です。
像高は30~40cmくらいでしょうか。
おそらく近世以降の作と思われますが、角大師の木彫を拝したのは初めてだったため、非常に驚きました。

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境内には大きな椎の木が生えていました。
なんと樹齢600年で、樹高は15mもあるそうです。

2016.6.26

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西蓮寺(茨城)・室町期の薬師如来

一年近く前のことになりますが、茨城県のお寺巡りをしてきました。

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まず最初に参拝したのは行方市の西蓮寺。
782年に僧・最仙によって創建されたと伝えられる古刹です。
事前にお願いをして、ご本尊のお薬師様を拝観させていただきました。

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像高150cmで室町期の作。
一木背刳造という技法で造られているそうです。

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体躯はむっちりと張り、特に両腕や太腿にかなりのボリュームがあります。

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長く弧を描く眉、切れ長の瞳に対し、小ぶりな鼻や口をなさっており、親しみのある、実に可愛らしい表情です。
お顔がやや大きめに造られているのは、当時平伏して礼拝したためと考えられています。

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訪れた時はちょうど紫陽花が盛りで、美しい花々に見惚れていました。

2016.6.26

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西光寺(茨城)・藤原期の薬師如来

以前、常陸太田市文化財集中曝涼のことを何回かにわたって書いたにも関わらず、うっかり西光寺の記事をアップし忘れていました。
少し遅くなりましたが、その時のことを書こうと思います。

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西光寺はかつて真言宗の大寺でしたが、明治期に無住寺となり、さらには大正期の火災によって堂宇の多くが失われてしまいました。
幾多の災難を乗り越え、国指定重要文化財である薬師如来坐像、県指定文化財である仁王像などが現在まで伝えられています。

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仁王門には大きな目鼻立ちをなさった、個性的な仁王様たちがいらっしゃいました。
残念ながら腕の先などは失われていますが、気迫が体中に漲っています。
室町期の作と推定されており、像高はいずれも230cmほど。
阿形はケヤキ材、吽形はカツラ材で造られているそうです。
違う仏師が造ったからなのか、もしくは特別な御神木だったのか、あれこれ想像してみると興味は尽きません。

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そしてこちらが本尊のお薬師様。
像高143.7cm、飛天が配された見事な光背や台座を含めると、全体で290.7cmにもなるそうです。
いわゆる定朝様の流れを組む藤原仏で、非常に洗練された作風であるため、中央仏師の作である可能性が高いと思われます。

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体のあちこちに金箔が残っており、かつては全身が金色に輝いていたことがわかります。
光輝く尊像の周りを可愛らしい飛天たちが舞う様は、さぞ華やかであったに違いありません。

2015.10.17

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