浅草寺(東京)・淡島堂御開帳

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毎年2月8日は浅草寺・淡島堂の御開帳日です。
今年はこの日がちょうど日曜日にあたるということで、久しぶりに浅草まで出かけてきました。

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あいにくの雨天に関わらず、仲見世は沢山の参拝者で賑わっていました。
あちこちから英語や中国語など、様々な国の言葉が聞こえてきます。

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ほとんどの参拝者は本堂を参拝して帰ってしまいますが、実は浅草寺には他にも沢山のお堂があります。

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その一つがこちらの淡島堂。
本堂の向かって左方にある小さなお堂です。
通常も阿弥陀如来坐像は拝観可能ですが、2月8日の一日だけ、淡島明神なる御神像が特別に開帳されます。
堂内に入ると、御本尊の前に置かれた厨子の中に、小さな淡島明神の御神像が安置されていました。
像高はおそらく20cm前後でしょうか、平安時代の貴族の女性が着るような装束を纏っておられます。
造像年代は不明ですが、極彩色に彩られ、非常に艶やかなお姿でした。

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この日はまた、淡島堂で針供養が行われる日でもあります。
お堂の前に置かれた、大きな豆腐には数百本もの針がびっしり!!
針への感謝、裁縫上達などの祈願を込め、古針や折れた針を柔らかい豆腐に刺して供養するという、大変珍しい行事です。
各地の淡島堂で行われているそうですが、実際には初めて見ました。
淡島明神は裁縫の上達に霊験あらたかな神様だとされているため、このような風習が生まれたようです。

2015.2.8
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哲学堂公園(東京)・哲学の殿堂

先日、以前から気になっていた中野区の哲学公園に行ってきました。

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哲学堂公園は中野区の区立公園で、東洋大学の創設者である哲学者・井上円了が明治期に造った私設公園をその前身としています。

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広大な敷地を歩いていると、朱色の建物が見えてきました。
六賢台といい、聖徳太子・菅原道真、中国の荘子・朱子、印度の龍樹・迦毘羅仙の六人を「六賢」として祀っているそうです。
世の中に神社やお寺は数多ありますが、哲学者を祀ったお堂にはこれまで遭遇したことがありません。
斬新な発想ですよね。

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そしてこちらが四聖堂。
東洋哲学の孔子と釈迦、西洋哲学のソクラテスとカントの「四聖」を世界的四哲人として祀るために建立されました。
実に錚々たるメンバーではありませんか!

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公園内には珍しい形の建物があちこちに建っていました。
それぞれに「無尽蔵」「宇宙館」「絶対城」など、これまたユニークな名前が付けられています。

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三角の形をした不思議な屋根の建物もありました。
日本の伝統的な学問である神学、儒学、仏教学の各碵学、平田篤胤、林羅山、釈凝然を称えているそうです。

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摩訶不思議な空間に圧倒されながら、門を潜り抜けると…

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「うらめしや~」
わわわっ!
門の中に、女性の幽霊がいらっしゃいました。
それにしても何故こんなところにっ?

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反対側には天狗です。
いやはや、最後の最後までドキドキしっ放しの公園でした…。
哲学堂公園の創始者である井上円了は妖怪の研究でも知られ、「お化け博士」、「妖怪博士」などと呼ばれていたといいますから、さぞかし個性的な方だったのでしょうね。

2014.5.18

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極楽寺(東京)・歯吹き阿弥陀

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八王子市にある極楽寺には、とても不思議な阿弥陀様がいらっしゃいます。
その名も歯吹き阿弥陀如来。
では一体、どのような仏様なのでしょうか。

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こちらがその歯吹き阿弥陀様です。
像高99cmで、室町期の作。
一見すると、いわゆる安阿弥様の流れをくむ、一般的な三尺阿弥陀如来像のような印象を受けます。
でも実はこの阿弥陀様の口には歯が生えているのです。

残念ながら尊像まで少し距離があり、実際に歯を確認することはできませんでしたが、お顔を大きく写した写真では、口元から小さな歯がちゃんと見えました。
このような歯吹き阿弥陀如来像は全国的にも造像例が少なく、私もほとんど拝したことがありません。

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そしてこの極楽寺から歩いて15分ほどの所にある八王子市郷土資料館に、もう一体貴重な仏像が安置されています。

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(※許可をいただいて撮影しています)

白鳳期の薬師如来倚像です。
像高22.5cmの金銅仏で、7世紀頃の作と推定されています。
もとは八王子市内にある真覚寺に安置されていたそうです。
都内では白鳳仏は珍しく、他に深大寺の釈迦如来像がよく知られていますが、こちらの薬師様も端正なお顔立ちをなさっており、とても素晴らしい尊像です。

2014.7.26

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安養寺(東京)・平安期の阿弥陀如来

先日、多摩地区の仏像巡りをしてきました。

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まず最初に参拝したのは日野市の安養寺。
お寺の創建について詳しい文献等は残っていないものの、中世にこの地に勢力を持っていた田村氏によって創建されたと考えられています。

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現在の本堂は(元禄時代初期)は田村氏の書院の一部を使って建てられており、市の文化財に指定されています。
そしてこちらの本堂にいらっしゃるのが…

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平安期の阿弥陀様です。

変換~000141_2 (⇒日野市観光協会HPより)

像高90cmで寄木造。
いわゆる定朝様の阿弥陀如来像ですが、お顔はやや四角く張り、素朴で親しみやすい表情をなさっています。
正直、これほどの仏像が日野市に伝えられていることを全く知らなかったため、その優れた像容にとても驚きました。

かつて全身を覆っていた金箔はほとんど剥げ落ちていますが、木肌は艶やかに光り、長い時間と信仰の重みを感じさせてくれます。
濃密な空間に包まれながら座りこむことしばし…。
なんと贅沢な時間でしょう。

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参拝を終えて外へ出ると、真夏の強烈な日差しが照り付け、一気に体から汗が吹き出しました。
慌てて日陰へ入ると、そこにいらっしゃったのは小さなお地蔵様でした。
優しそうな表情にこちらも思わず笑顔がこぼれます。

2014.7.26

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回向院(東京)・善光寺出開帳

先日、回向院(墨田区)で行われた長野善光寺の出開帳に行ってきました。

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出開帳。
一般的にはあまり聞きなれない言葉かと思いますが、一体どういう意味なのでしょうか。
回向院のHPによると…(⇒)
「出開帳とは、普段拝することのできない寺院の本尊などを地方に出張し、一定期間拝むことができるよう祀ること。江戸時代に回向院で行われた善光寺の出開帳は大変な人気を誇り、中でも空前の賑わいをもたらした安永7年(1778)では、60日で1,603万人の参詣があったとも云われています。(太田南畝『半日閑話』)」

この記録が本当なら、なんと一日あたり26万人もの参拝者が回向院を訪れたことになります。
真偽のほどは別として、いかに江戸の人々にとって出開帳が特別なイベントであったかがよくわかります。

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境内にはとてつもなく大きな回向柱が立っていました。
ご本尊からこの回向柱へと結縁の紐が結び付けられており、参拝者はこの柱に触れることでご本尊と縁を結ぶことができるのです。

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数年ぶりに参拝したお寺の一部はとても近代的な建物に生まれ変わっていました。
あたりには読経の声が響き渡っています。
建物内部へと入ると、奥にお厨子が据えられており、その中には阿弥陀三尊がお祀りされていました。
少し距離があり、詳細はわからなかったものの、いわゆる一光三尊の善光寺式阿弥陀三尊であるようです。

bunkazai_010.jpg (⇒回向院HPより)

今回の出開帳では、出開帳像の他にも長野善光寺由来の貴重な仏教美術が数多く展示されていました。
中でも特に印象深かったのは、写真の阿弥陀如来立像。
快慶ないし関係工房の作と伝わるこの尊像は、立ち姿が非常に洗練されており、かなりの力量の仏師の作であることがよくわかります。
思いがけない美仏を拝した喜びに胸が高鳴りました。

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拝観を終えて建物探検。
きらきらと光るガラス玉で装飾された通路を抜けて階段を上ると…

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辿り着いた屋上には美しい花畑が広がっていました。
すぐ近くにはビルが建ち並んでいます。
いかにも都心のお寺らしい風景ですね。

2013.4.27