東妙寺(佐賀)・慶派の釈迦如来

佐賀県神埼郡の吉野ヶ里町は、1986年に弥生時代の環濠集落跡である吉野ヶ里遺跡が発見され、全国的に一躍有名になった町です。



その吉野ヶ里遺跡のすぐ近くにある、東妙寺を参拝してきました。
かつては天皇家の勅願寺であり、一帯に広大な寺領を持っていたという、格式高き古刹です。



本尊は慶派仏師の作と伝わるお釈迦様。
流麗な衣が引き締まった体躯を軽やかに覆っており、実にバランスの良いお姿をなさっています。



お堂の奥には沢山の仏様がいらっしゃいましたが、中でも一番私の心を惹きつけたのが…。



こちらの可愛らしい聖観音様です。
像高108cmで、9世紀末頃の作。
いかにも一木造らしい重厚感ある体つきに対し、指先は意外なほど繊細で、思わず見惚れてしまいました。
全身真っ黒なお姿は、長い間この観音様が篤い信仰を受け、護摩の煙で燻され続けてきたということを実感させてくれます。

こうやって沢山の人々の想いを受けながら、何百年もの間、仏像は守られてきたのでしょうね。

211.5.28
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