保昌寺(宮城)・丈六の阿弥陀如来

高蔵寺参拝のあと、蔵王町の保昌寺へ。

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この旅で二度目となる、丈六の阿弥陀様にお会いしに来ました。

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立派な収蔵庫の中には…

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上品上生の印を結ぶ、可愛らしい阿弥陀様がいらっしゃいました。

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像高288cmで欅の寄木造。
頭部と胸部が藤原時代、残りの部分は江戸時代の後補と考えられています。
お顔は少し下膨れで、瞳は大きく、ホッとするような親しみやすさを感じさせてくれます。
かつては平沢村の丈六というところにあった阿弥陀堂の本尊だったそうです。

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何百年もの間、東北地方の厳しい風雪に耐えてこられたのでしょう。
体中に木を寄せて修復した跡が残っています。
参拝者は他に誰もいなかったため、仏前に座りこみ、その優しいお顔をずっと眺めていました。

2013.5.13
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高蔵寺(宮城)・藤原期の阿弥陀如来

福島県と宮城県を流れる阿武隈川。
全長はなんと239kmにもおよび、東北で北上川に次ぐ大河として知られています。

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その阿武隈川の支流のすぐそば、高蔵という集落に入ってゆくと、長閑な田園地帯が見えてきました。

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樹齢数百年を数えるであろう杉林の先に…

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茅葺き屋根のお堂が建っていました。
高蔵寺の阿弥陀堂です。
治承元年(1177)の建立と伝えられ、宮城県最古の建築物として、国の重要文化財に指定されています。

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中にいらっしゃったのは重厚なお堂に相応しい、見事な阿弥陀様でした。
像高2.7mで檜の寄木造。
背後の飛雲光背を合わせると、なんと全高は5.18mにも達するそうです。
造像は阿弥陀堂建立とほぼ同じ頃、平安末期と推定されています。

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特に印象的だったのは、その男性的な力強さです。
眼差しは涼やかで、体躯はむっちりと張り、藤原期に大流行した定朝様の優美さとは異なった印象を受けました。
東北一帯に台頭してきた武士・奥州藤原氏の気風を反映しているのかもしれません。

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参拝のあと、周辺を散策することに。
おそらく往時は一帯に大伽藍が広がっていたのでしょうが、現在、お堂のすぐ横は公園となっていました。
あちこちから楽しそうな声が聞こえてきます。

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今を盛りに美しい藤の花が咲き誇っており、私もベンチに座りながら、のんびり気分で眺めてました。

2013.5.13

大光院(宮城)・あせかき阿弥陀

東北旅行の三日目は、レンタカーで宮城県と福島県を巡りました。

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まず最初に訪れたのは柴田町の大光院。
とても不思議な仏様が守り伝えられていることで有名なお寺です。

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立派な収蔵庫の中にいらっしゃったのは…

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その名も「あせかき阿弥陀」様。
東北地方では珍しい鉄製の仏像で、文永三年(1266年)造像の銘が残されています。
像高はいずれも80cmほどでしょうか。
仲良く並んで座ってらっしゃるお姿を拝していると、自然と笑みがこぼれます。

阿弥陀如来と呼ばれていますが、造像当初は五智如来として造られたようです。
現存するのは四体で、昔話によると、この地の長者が娘のために一体を娘の身代わりに供養し、難を逃れたのだと伝えられています。
この如来様たちは、村に異変があるときは全身に汗をかいてその徴を知らせるとされ、そのことから「あせかき阿弥陀」と呼ばれて、篤い信仰を集めることとなりました。
かつては船迫の阿弥陀堂の本尊でしたが、そのお堂が朽ちたため、昭和期に入ってからこの大光院へと移されたそうです。

お地蔵様のような赤い頭巾や胸あてが可愛らしく、今も大切に守られていることがよくわかりますよね。

2013.5.13