仏像ファン的古寺巡礼

仏像への愛を書き綴った、仏像ブログです。

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ちー

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霧島神宮(鹿児島)・山岳信仰の聖地(2) 2017-08-01-Tue

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再び大浪池の周りを通って下山した後は、霧島山の麓にある霧島神宮を参拝しました。

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霧島神宮は6世紀の創建と伝えられる古社で、明治期に神仏分離令が出されるまでは、霧島権現という神様を祀る神仏習合の神社でした。
現在の社殿は鹿児島藩主・島津吉貴が寄進したもので、正徳5年(1715年)に建立され、国の重要文化財に指定されています。

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朱塗りの建物には極彩色の緻密な彫刻が施され、その絢爛豪華さから「西の日光」と呼ばれているとのこと。

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境内には樹齢800年と推定される御神木が生えていました。
その堂々とした見事な姿に、霧島神宮の歴史の古さを実感します。

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参拝を終えてレンタカーを走らせていると、神社のすぐ近くに斎田があるのを偶然見つけました。
ここで収穫したお米は霧島神宮に奉納されるのだそうです。

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真夏の太陽を受け、美しい緑色の稲がすくすくと成長していました。

2016.7.30

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霧島神宮(鹿児島)・山岳信仰の聖地(1) 2017-07-29-Sat

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宮崎県と鹿児島県にまたがる霧島山は、韓国岳(標高1,700m)や高千穂峰(標高1,574m)を中心とした火山群の総称で、天孫降臨神話の舞台として古くから信仰されてきた神の山です。
その麓には霧島神社が造られ、明治期の神仏分離令までは霧島権現という山岳信仰の神様を祀っていました。
登山家・深田久弥の日本百名山にも選ばれており、登山シーズンには数多くの登山者で賑わいます。

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実は数年前から寺社仏閣巡りと併せて登山をしているため、宮崎旅行を決めた時から、この霧島山に登るのを楽しみにしていました。
目指すは最高峰・韓国岳の山頂。
登山ルートはいくつかありますが、今回は火口湖の大浪池を回って上るコースを選びました。

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登山口に入ってしばらくは、石が敷き詰められた、比較的整備された登山道が続きます。
一番メジャーな、えびの高原から登るルートよりは難易度が高いせいか、土曜日だったにも関わらず、大浪池までは誰にも会いませんでした。

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40分ほど登ったところで大浪池に到着。
直径630m、周囲約2kmの火口湖で、約4万年前に霧島山の火山活動によって出来たのだそうです。

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ここでちょっと一休み。
持ってきたのは霧島のミネラルウォーター。
地元のコンビニに売っていました。

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大浪池を過ぎると、そこからは急こう配の階段が続きます。
約1時間、ひたすら登りのみ。
標高1000mを超えているとはいえ、真夏の暑さは厳しく、苦しさに息が上がります。

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階段が途切れると、そこからはガレ場となり、足元が極端に不安定になりました。
高い木がないため直射日光が降り注ぎ、体力を急速に奪います。
でもあともう少し。
絶対に諦めるわけにはいきません。

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山頂だーっ!!!
登り始めて約2時間30分、遂に登頂です。

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眼下には先ほど湖畔を歩いてきた大浪池が見えました。
後で調べたところ、大浪池の標高は1241mで、常時水を湛える火口湖としては日本で最も高い場所にあるのだそうです。

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韓国岳の山頂にある火口には水が溜まっており、湖のようになっていました。

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活火山である新燃岳からは煙が噴き出しており、今なお活発な火山活動が行われていることがわかります。
有史以来何度も噴火を繰り返し、時として麓を焼き尽した霧島連山は、周辺に住む人々にとって美しくも畏れ多い、神聖な存在だったに違いありません。

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南洲寺(鹿児島)・平安期の不動明王 2014-05-24-Sat

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鹿児島のシンボルと言えば、やはり桜島でしょう。
標高1,117mであるこの火山島は、鹿児島湾にどっしりとそびえ立ち、その雄大かつ美しい山容で、仰ぎ見る者の心を魅了します。

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桜島は現在も活動を続ける活火山であるため、鹿児島市内の至る所に火山灰が降り積もっていました。

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こちらは鹿児島市街地に位置する南洲寺です。

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入口には石の仁王様がいらっしゃいました。
どこかユーモラスで可愛らしいですね。

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境内の隅に小さなお堂があり、中には凛々しいお不動様がいらっしゃいました。

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像高97cmで寄木造。藤原時代の作です。
もとは市内の別の不動堂に安置されていましたが、明治36(1903)年に頃に南洲寺へと移されました。
体躯は均整がとれており、非常に洗練された作風であることから、中央仏師の作と推定されているようです。
鹿児島は明治期の廃仏毀釈が特に激しかった地のため、これほど古い時代の仏像はほとんど現存していません。

旅の最後に素晴らしいお不動様にお会いでき、深い感動に浸りながら、帰路へとつきました。

2013.9.14

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岩堂観音(鹿児島)・秘境の阿弥陀三尊 2014-05-17-Sat

今回の目的地を九州南部に決めた時、最も大変だったのは、参拝するお寺を探すことでした。
鹿児島県は明治期の廃仏毀釈がとりわけ激しかった地で、数多くの貴重な仏教美術が破壊されたり、散逸してしまったのです。
苦労して調べてゆくうちに偶然その存在を知ったのが、霧島市の岩堂観音。
人里遠く離れた山中にあるために廃仏毀釈の難を逃れたという、奇跡の仏教史跡です。

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熊本県内からレンタカーで南下し、霧島市へと入りました。
ところがカーナビが指し示すあたりを探しても、なかなか磨崖仏の場所がわかりません。
農作業をしている地元の方に道を伺い、なんとか近くまで行ったところ…

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その先にあったのは、車一台がやっと通れるくらいの細い細い道でした。
ここまで来たのだから引き返すわけにはいかない。
意を決して進むことにしました。

ところが思いのほか道は長く、なかなか磨崖仏まで辿り着きません。
もし対向車が来たらどうしよう。
不安で胸がいっぱいになりながらも、ハンドルを握り続けました。

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そして数キロほど走ったところで、急に道は開け、大きな赤い鳥居が建っていました。
車止めが置かれているため、ここからは歩いて先へと進みます。

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道はより一層細くなり、奥へ奥へと石段が続いていました。

「…きゃっ!」
前方から大きな声が聞こえてきて顔を上げたところ、たまたま参拝中だったご夫婦の奥さまが、とても驚いた表情で立っていらっしゃいました。
まさかこんな所に自分たち以外の参拝者がいるとは思わなかったのでしょう。
私も同感です。
車の運転中に道ですれ違わなくて本当に良かったとも思い、心の底から安堵しました。
さらに先へと進んでゆくと…

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荘厳な阿弥陀三尊が岸壁に浮かび上がっていたのでした。
周囲に鬱蒼と生い茂る木々の間からわずかな光が差し込み、三尊を優しく照らしています。
尊像は苔むして風化が進んでおり、長い年月の重みを実感させてくれました。

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赤水の岩堂磨崖仏は通称「岩堂観音」と呼ばれていますが、実際の中尊は阿弥陀如来で、その両脇に観音・勢至の両菩薩が彫られています。
像高はいずれも140cmほど。
建武2年(1334年)の銘が残されており、これは制作年代がはっきりしているものとしては、鹿児島県内で二番目に古い磨崖仏であるそうです。
平安末期から全国で流行した浄土思想を受けて彫られたと言われていますが、入口に鳥居が建てられていたことから、山岳信仰などの影響も考えられます。

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素朴で力強い御仏たちが、廃仏毀釈の困難をこうして乗り越えてこられたことに、深い感銘を受けずにはいられません。
静寂のなか、眼前に広がる厳かな光景に圧倒され、ただ呆然と立ち尽くすばかりでした。

2014.10.14

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