中山寺(兵庫)・不思議な観音霊場

兵庫旅行、旅の最後に宝塚市の中山寺を参拝しました。

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中山寺は西国三十三所の第24番札所として知られる古刹で、歴代の皇室や武士たちの篤い帰依を受けてきました。
かの豊臣秀吉がこの寺に祈願して子息・秀頼を授かったことから、後に秀頼によって建物の多くが再建され、現在に至っています。

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山門をくぐると、中央に石段が見えてきました。
…んっ?

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境内にエスカレーターがっ!!
記憶にある限りでは、ビルの中にあるお寺を除き、エスカレーターが設置されているお寺を参拝するのは初めてだと思います。
さすが西国札所はスケールが違いますね。

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本尊は秘仏ですが、境内には沢山のお堂があり、普段から拝観可能な場所も沢山あります。

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こちらは五百羅漢堂。
写真ではわかりにくいのですが、中にはびっしりと羅漢さんたちが並んでいて、非常に壮観でした。

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中国風の煌びやかなお堂には…

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「コラーッ!」
閻魔様がいらっしゃいました。

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境内には小さなお堂が点在しており、それぞれに仏像が安置されています。
お堂の中を覗いては楽しそうに喋る参拝者の声が、あちこちから聞こえてきました。
中山寺に参拝者が絶えないのは、西国の札所であるのみならず、こういう親しみやすさにもあるのかもしれません。

2014.11.9
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浄橋寺(兵庫)・鎌倉期の阿弥陀三尊

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神戸市から東へ進み、西宮市の浄橋寺へ。
浄橋寺は1241年(仁治2年)に証空が建立したと伝えられる古刹で、度重なる戦火により興廃を繰り返し、明治期に現在の姿へと再興されました。

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そしてこちらのお寺で有名なのが、鎌倉期の阿弥陀三尊です。
事前にお願いをして収蔵庫を拝観させていただきました。

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中尊の像高は284cm、脇侍はそれぞれ236cm。
いずれも檜の寄木造です。

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阿弥陀様のお顔はふっくらとして優しく、気品にあふれています。
定朝様の流れをくむ阿弥陀如来像ですが、造像はお寺の創建とほぼ同じ、鎌倉前期と推定されています。
京都や奈良以外の場所で、これほど見事な、古い時代の阿弥陀三尊が伝わっているお寺は、全国的にも珍しいのではないでしょうか。

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御仏たちが並ぶ様はまさしく荘厳そのもの。
数多の災害を乗り越え、三尊が完全な状態で守り伝えられていることに、深い驚きと感動を覚えました。

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境内を歩いていると、可愛らしい石仏を見つけました。
四角い石に丸い石が積み上げられただけのシンプルな像ですが、お地蔵様だとよくわかって面白いですよね。

2014.11.9

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太山寺(兵庫)・丈六の阿弥陀如来

無動寺参拝のあとは市内を南下し、神戸市西区の太山寺へ。

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車を停め、しばらく歩いていると大きな仁王門が見えてきました。

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中にいらっしゃったのは勇壮な仁王様たちです。
凄い迫力!

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門をくぐった先は境内かと思いきや、石畳の参道の脇に民家が建ち並んでいました。

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さらにその周りに広がっていたのは、長閑な田園地帯でした。
おそらく昔は仁王門の奥は広大な寺領だったのでしょうが、現在は宅地や農地になっているようです。

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こちらが太山寺本堂。
鎌倉期の建立と推定されており、中世密教仏堂の貴重な建築物として、国宝に指定されています。
太山寺は716年に元正天皇の勅願寺として藤原宇合が建立したと伝わる古刹ですが、創建時の建物は1285年(弘安8年)の火災で焼失しているため、現存する建物はそれ以降に再建されました。

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そして今回の参拝で特に楽しみにしていたのが阿弥陀堂です。

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中には丈六の阿弥陀様がいらっしゃいました。
わずかに差し込む外からの光を受けて、金色に輝いています。

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像高2.74mで寄木造。
鎌倉初期の作と推定されています。
いわゆる定朝様の阿弥陀如来像ですが、眼差しは凛々しく、鎌倉仏らしい力強さも感じさせる美仏でした。

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2014.11.9

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無動寺(兵庫)・丈六の大日如来

達身寺参拝の後は高速道路を通って南下し、神戸市内へ。

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北区にある無動寺を参拝しました。

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お寺に着いたのが土曜日のお昼前だったため、本堂では地元の方たちの集まりが開かれていました。
御詠歌を唱える声が響きわたるなか、お堂の奥へと進みます。

変換~dainichi (2) (⇒無動寺HPより)

すると正面に大きなガラス窓があり、中には平安期の仏像群がずらりと安置されていました。
中尊は智拳印を結ぶ、金剛界の大日如来坐像です。
像高はなんと269cm。
一般的な丈六仏よりも大きめで、涼しげな眼差し、装飾的で華やかな宝冠など、堂々たる存在感を放っています。

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(⇒無動寺HPより)

本尊の脇には釈迦如来、阿弥陀如来などが安置されていましたが、いずれも優れた尊像のため、もとは別々のお堂の本尊であった可能性が高いのではないかと思われます。
無動寺は推古天皇の御代に創建されたと伝えられている古刹ですが、資料等が散逸しており、お寺の歴史について詳しいことはわかっていません。

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達身寺のある丹波地方よりも温かいせいか、境内では今まさに紅葉の盛りを迎えていました。
鮮やかな朱色が参拝者の目を楽しませてくれます。
紅葉狩り気分で境内をぶらぶらと歩いていると…

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おやっ?
境内の一画に石仏がありました。
石の祠のなかにお地蔵様、そしてその横にお釈迦様が寝ていらっしゃいます。
石仏の涅槃像は初めて見ました。
なんだかとっても可愛らしいですね。

2014.11.8

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達身寺(兵庫)・平安仏の里

兵庫県丹波市にある達身寺は、数多くの平安仏が伝えられていることで有名な古刹です。
かねてからずっと参拝を希望していましたが、交通の便があまり良くないこともあり、なかなかチャンスに恵まれませんでした。
ところが昨年、某寺の御住職とお話していた時に「達身寺の仏像は本当に素晴らしい」と、とりわけ熱心に薦めていただいたことから、なんとしても参拝したいという思いが強くなっていったのです。
冬には豪雪が降ることもあるという丹波地方、本格的な冬が来る前に、思い切って出かけることにしました。

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達身寺の創建は奈良時代にまで遡ると伝えられていますが、古い文献等が残っていないため、詳しいことはわかっていません。
かつては僧兵を抱える、山岳信仰の大寺院であったとも言われています。
ところが織田信長が丹波平定を行った際、家臣である明智光秀の襲撃により伽藍は消失、仏像は近くの谷へ運び出されて難を逃れたものの、そのまま長い間置き去りにされました。
江戸時代に入り、村人たちがその仏像群を麓のお堂に安置したのが、現在の達身寺の前身であるそうです。

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お寺に着いたのはちょうど午前9時頃。
地元の方たちが集まって境内の掃除をなさっており、地域全体で大切に守られているお寺であることがよく伝わってきました。

about-side-photo.jpg (⇒達身寺HPより)

本堂奥にある一つ目の収蔵庫内には、数十体もの仏像が所狭しとびっしり並んでいました。
破損が進んでいる像も多く見られますが、どれも長い時間の重みを感じさせてくれる、素晴らしい尊像ばかりです。
そしてこの達身寺の仏像群で特筆すべきは、兜跋毘沙門天像がなんと十六体も伝えられているということ。
記憶にある限りでは、私自身、このようなお寺を参拝するのは初めてでした。

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(⇒達身寺HPより)


もう一つある大きい方の収蔵庫には、主に国の重要文化財に指定されている仏像群が安置されていました。
中尊は丈六の阿弥陀如来坐像、周囲に地蔵菩薩、観音菩薩像などが並んでいます。
達身寺の仏像はお腹がぽっこりと出ているのが特徴で、地元の方のお話によると、このような様式は全国的にも非常に珍しいことから、達身寺様式と呼ばれているそうです。

そして私が特に印象的だったのは、収蔵庫の左端に安置されていた地蔵菩薩坐像でした。
切れ長の目、こぶりな目鼻立ちがとても可愛らしく、一目拝するなり、その魅力の虜になりました。
残念ながらお寺のHPには写真が載っていないため、関心のある方は是非お寺まで足を運んでみてください。
管理をなさっている地元の方に
「とっても可愛らしいお地蔵様ですねえ」と申し上げたところ、
「うふふ。そうでしょう。お寺で一番人気なんですよ」と嬉しそうに仰っていました。

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参拝した11月中旬、丹波では紅葉が始まりかけていたところでした。
参拝のあと、赤く色づいた木々を長めながら、ゆっくりと境内を散策しました。

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