仏像ファン的古寺巡礼

仏像への愛を書き綴った、仏像ブログです。

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ちー

Author:ちー
読書と音楽、そして仏像をこよなく愛しています。

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観明寺(千葉)・四臂の十一面観音 2011-03-30-Wed

長生郡一宮町は、その名の通り、上総国の一宮であった玉前神社がある町です。



その玉前神社から5分ほど歩くと、観明寺が見えてきます。



拝観のお願いをして寺務所へ入れていただくと、そこにいらっしゃったのは、4本の腕を持つ不思議な十一面観音様でした。
(一宮町HPの写真はコチラ)
像高151cmでカヤの寄木造。
1263年に房総の仏師、蓮上によって造られました。
凛とした表情とすらりとした体躯が印象的で、衣文は独特なシャープな線によって描かれています。

その横に小さな仏像が安置されているのが、ふと目にとまりました。
像高はおそらく30〜40cmほどで、風化が激しく、像の姿はほとんど失われてしまっています。

お寺の方に伺ったところ、この小さな仏像はかつての本尊であり、中央の十一面観音像は、この尊像のお前立像であったそうです。
その風化の度合いから見ても、おそらく平安時代頃の作でしょう。
京から遠く離れたこの南総の地で、古より信仰されてきた仏像が伝えられていることに、とても新鮮な驚きを覚えました。



境内ではユニークな石仏をいくつか見ることができます。
こちらは寿老人。



こちらは不動明王。
…ん???



横から見たら宝剣が超3D!
飛び出してます(笑)

2011.2.6

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薬師寺東京別院(東京)・宝物特別公開 2011-03-26-Sat

山手線の五反田駅から歩いて10分ほどのところに、薬師寺東京別院があります。
有名な奈良・薬師寺の別院であるこのお寺で、二月下旬から三月上旬にかけて、宝物特別公開が行われました。



東京別院はとても近代的な建物で、一見するとお寺とはまず気付きません。
訪れたのは特別公開の最終日の前日だったため、多くの人で賑わっていました。

受付を済ませ階段を登って行きます。
お部屋に入った時、ちょうどお坊様の説明が始まったところでした。
私も片隅でお話を伺うことに。

お話はユーモアがあって楽しく、部屋には絶えず笑い声が溢れていました。
中でも特に印象的だったのが次のようなお言葉です。

「物の見え方は心の持ち様によって変わってきます。
 たとえばこの仏様。
 ただの木だと思えば木。
 大切な仏様だと思って見れば、そのように見えてくるのです…」

その視線の先には、小さな聖観音様がいらっしゃいました。
(お寺のHPに写真が載っています)

最近になるまで江戸時代の作と思われていたこの尊像は、本格的に修復をしたところ、平安時代の像であることが判明し、新聞などでも取り上げられて話題になったそうです。
宝冠、手足などは後世の後補であったため、平安仏の特色を生かせるよう、このたび修復し直されたとのことでした。

仏像がただの木や石なのだとしたら、壊れてしまえばそれで終わり。
大切な仏様だからこそ、心を込めて修復し、ずっと守り続けたいと思うのでしょう。

全身がツギハギだらけのはずなのに痛々しさは全くなく、その愛くるしいお姿は、綺麗に修復されたことを喜んでいらっしゃるようにも感じられました。

2011.3.5

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高尾山薬王院(東京)・そば行列リターンズ(3) 2011-03-22-Tue



蕎麦打ち職人の方たちが神輿を担いで行きます。
そう、神輿の上には権現様に献上する蕎麦が置かれているのです。



修験者の後ろに蕎麦打ち職人、続いて商店街の方々、さらに我々が列を作って薬王院へ向かいました。



法螺貝の音があたりに鳴り響き、列に連なる人の数はどんどん増えてゆきます。



行列は薬王院へ。



本堂へ着くと、修験者の方々が法螺貝を吹いて我々を出迎えてくださいました。



お堂は数百人の参拝客ですし詰め状態。
去年は後ろの方にいて何が行われているのかよくわからなかった為、今年は最前列に陣取ってリベンジです。
緊張しながら待っていると、やがて護摩が始まりました。

炎が燃え盛り、法螺貝の音が鳴り響く。
その迫力に思わず鳥肌!

護摩のあとで飯縄権現様にお参りさせていただきました。
一般的にカラス天狗と言われる、カラスのようなくちばしを持つ天狗様です。
周りに眷属たちを侍らせ、狐の背に乗り、前方を睨みつけていらっしゃいます。

短い時間ながらも、濃密な空間を体感することが出来ました。



帰りの参道にて。
珍しい修験者の石像を見つけました。

2011.2.5

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今、思うこと 2011-03-19-Sat

3月11日の大地震から一週間が過ぎました。
その間、私は職場へ行き、仕事をこなしていました。

毎時間のように繰り返す余震。
仕事が終わってスーパーに行けば、棚の中にはほとんど何も残っていない状態が続く日々。

精神的にかなり辛く、正体不明の頭痛に悩まされたりもしました。
(まだ完全にはおさまっていませんが…)
今まで当たり前だったことが思うように出来ない状況だからこそ、仕事を含め、自分の責任を果たすことの大切さを痛感します。

仏像に会いに行きたい。
かつてこれほど強く思ったことはないかもしれません。

見えないもの、正体がわからないものへの不安、恐怖。

安心しなさい、大丈夫だよ。
包みこむような大きな存在にそう言って欲しい。
仏像への信仰の原点は、そこにあるように思います。

雄大な大自然に比べると、人間は小さく、か弱い存在ですが、仏像を造り、信仰し、守ってきました。
そういう人間の営みが、とても私は愛おしい。

仏像を拝するとき、それを守ってきた人々の物語や歴史をいつも感じます。
そして仏像を守り続けることで、後の時代にもその物語や歴史は繋がってゆくのです。

昨日、震災復興の募金をしてきました。
今後も続けたいと思っています。
少しでも力になれますように…。
色々悩みましたが、出来る限りブログも更新するつもりです。

今の私に出来ることを、ひとつひとつ確認しながら、これからも頑張ります。

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千葉寺(千葉)・大イチョウの木 2011-03-16-Wed

私の住む千葉市には、千葉寺という古刹があります。
地元の有力武将である千葉氏の深い帰依を受けた、坂東三十三観音霊場の第29番札所です。

お寺までは京成線・千葉寺駅から歩いて10分ほど。
駅の名前は「ちばでらえき」ですが、お寺は「せんようじ」と読みます。



そしてこのお寺を特に有名にしているのが、境内にある大きな大きなイチョウの木。
県の文化財にも指定されている、樹齢数百年の巨木です。
先日の大地震の後、そのイチョウの木がどうなったか心配になり、千葉寺を参拝することにしました。

参拝したのは地震の翌々日。



境内の灯籠の多くは、震災によって倒されて痛々しい姿になっていました。
そして目の前には…。



イチョウの木はそこに立っていました。
激しい揺れにも耐え、しっかりと。



地表に現れた木の根は、蜘蛛の巣のごとく大地に張りめぐされています。

幽玄的なその姿は、まさに山の精そのもの。
何百年もの間、幾多の災害にも耐え抜いてきたのです。

 (昨年の夏の写真)

千葉寺(せんようじ)。
この名を聞くたび、幾千もの葉を持つ大イチョウの姿がいつも胸に浮かび上がってきます。
暖かくなれば緑豊かな葉をつけ、秋には息を呑むほど美しい紅葉を見せてくれるのでしょう。

自然の大らかさ、生命の持つ力強さを感じされてくれました。

2011.3.13

CATEGORY : 千葉 Trackback 0 Comment 2 △Page Top

皆様、ご無事でしょうか 2011-03-12-Sat

昨日、東日本を襲った大地震。
私の住む千葉県でも激しい揺れがありました。

古いビルの9階にある私の職場では棚から書類がなだれ落ち、あらゆるものがなぎ倒され、床に張り付いて揺れに耐えるしかありませんでした。

数回の揺れに耐えている間に考えたのは、育ててくれた両親に何の恩返しもしないまま、大切な人に感謝を伝えないまま、もし終わってしまうのだとしたら、それはとても辛いことだということです。
普段は当たり前すぎて特に意識しないことも、極限の状況下で見えてくることがあります。
大切なもの、やらなくてはならないことを意識した瞬間でもありました。

そして三陸海岸付近の被災の状況。ニュースで見ていて胸が締め付けられます。
昨年、見仏で旅行した岩手県。
美しい自然と素朴で力強い仏様たち。
親切だった地元の方々。
思い出が今でも鮮やかに胸によみがえり、被災の様子を見るたびにとても辛い気持ちになります。
私に出来ることで少しでもご協力できればと思います。

被災された方々のご無事を心よりお祈り申し上げます。

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高尾山薬王院(東京)・そば行列リターンズ(2) 2011-03-10-Thu



山門には立派な四天王がいらっしゃいました。
そしてその横には…。



天狗!
しかも大きい。1mくらいはありそう。



境内にも天狗!
こちらはブロンズ像です。



さらに奥へと進み、そば行列の会場へ。
既に多くの参拝客で賑わっています。



ここにも天狗!
かわいい



おーっと!
リアル天狗(?)です!!

しかも気さくに写真撮影に応じていらっしゃる。
みんなでニッコリ♪

天狗三昧の境内をしばらく満喫していると、突如ホラ貝の音が…。



来たー!
修験者だーーーっ!!



修験者がお経を唱える前で、蕎麦職人が蕎麦を打っています。
その光景を固唾を呑んで見守る我々…。

「皆様、蕎麦が打ち上がりましたので、只今より飯縄権現様に蕎麦を献上いたします。列を作ってお並びください」
会場に響き渡るアナウンスとともに、参拝客がわらわらと列を作りだしました。

(つづく)

CATEGORY : お寺イベント Trackback 0 Comment 2 △Page Top

高尾山薬王院(東京)・そば行列リターンズ(1) 2011-03-08-Tue

一年ぶりに高尾山薬王院を参拝してきました。

お目当ては、そば行列。
薬王院の本尊、飯縄権現様に蕎麦を奉納するこの行事では、護摩の時以外入ることができない本堂が一般公開されます。
昨年大興奮だったこのイベントに、今年も参加してきました。



薬王院参道入り口。
ケーブルカーやリフトもありますが、ここはダイエット効果を期待し(?)、歩いて登ることに。



なかなかハードな山道です。
キツイ!



ふと後ろを振り向くと、登って来た山道が見えました。
結構登って来たなあ…。



おや。
ウネウネと根が太く伸びる不思議な木が生えています。
まるで蛸のよう。



というわけで、この木は「ひっぱり蛸」というパワースポット(?)になっていました(笑)。

さらに登ることしばし…。



やっとケーブルカー乗り場まで辿りつきました。
名物の蕎麦を食し、ひと休み。



そして乗り場のすぐ横で売っている天狗焼きもパクリ。
なかなかラブリーなお顔
中には黒豆の餡が入っていて美味です。

さてそこからは参道のお土産屋を眺めながら歩いてゆきます。



いよいよ薬王院が見えてきました。

(つづく)

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妙楽寺(千葉)・大日如来御開帳 2011-03-05-Sat

昨年に引き続き、睦沢町・妙楽寺の御開帳に行ってきました。
ご本尊は大日如来坐像。
故郷・千葉の大好きな仏像のひとつです。

睦沢町には駅がないため、お寺までは隣町の茂原駅からバスで向かいます。
バスの中では地元の方がガイドをしてくださり、30分の道のりを飽きずに楽しむことが出来ました。

お寺の駐車場から歩くことしばし…。



本堂が見えてきました。
年に一度の御開帳日のため、境内は多くの参拝者で賑わっています。
ドキドキしながらお堂へ。



大日如来様です。



藤原時代の寄木造で像高278cm。
優美な定朝様とは異なった、どことなくエキゾチックなお顔立ちをなさっています。

ご本尊の横には不動明王と毘沙門天。
どちらも個性的な尊像で、いかにも地方仏らしい力強さを感じました。



やがて外から法螺貝の音が…。
護摩の時間です。



読経の声が響き渡り、護摩の炎が大きく燃えさかります。
その様子を堂内いっぱいの参拝者たちがじっと見つめていました。



何百年もの間、このような光景がずっと繰り返されてきたに違いありません。
沢山の人々の思いを受け取ってきた大日様。
その堂々としたお姿を拝していると、この尊像が長い時をかけて纏ってきた歴史や物語を感じるような気がしました。

2011.2.6

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宝仙寺(東京)・不思議な脱活乾漆像 2011-03-01-Tue

東京・中野区にある宝仙寺。
寺伝によれば創建を平安時代まで遡り、江戸時代には歴代徳川将軍の深い崇敬を受けたという古刹です。

この宝仙寺に都内では珍しい五大明王像が祀られているということで参拝してきました。



お寺までは大江戸線中野坂上駅から歩いて5分ほど。
山門には立派な仁王様がいらっしゃいます。



ニコッ
なんだか可愛い!



境内には三重塔も建っていました。



さて本堂へお参りです。



この日はお堂に入ることはかないませんでしたが、遠目に五大明王のお姿を確認できました。

本堂の横に小さなお堂があり、中を覗きこんでみると…。



わわわっ!
大きな大きな弘法大師様がいらっしゃいました。
像高なんと2.4m。
いわゆる丈六サイズです。

驚くべきはこれだけではありません。
なんとこの弘法様、木や金銅で出来ているのではなく、脱活乾漆造という方法で造られているのです。

脱活乾漆造とは奈良時代に流行した造像方法。
麻布を漆で貼り重ねて像を形成します。
一昨年日本中にブームを巻き起こした興福寺の阿修羅像もこの方法で造られました。
ところが漆を使うため時間と費用がかかりすぎてしまい、奈良時代以降はほぼ全く用いられなくなったのです。

この仏像が完成したのは平成4年。
お寺のHPでは天平以来の脱活乾漆仏だと説明しているのですが、それにしても一体なぜこんな方法で…?



境内で聖徳太子像を見つけました。



なんかちょっと怖い…(汗)

2011.1.16

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