浅草寺(東京)・浅草燈籠会

先週の土曜日、数年ぶりに浅草の浅草寺を参拝しました。



浅草寺は言わずと知れた都内有数の人気寺院。
その創建は推古天皇の御世にまで遡ると伝えられ、坂東三十三箇所観音霊場の第13番札所として篤い信仰を集めてきました。



夕方にも関わらず、仲見世と呼ばれる表参道は沢山の参拝者で賑わっていました。



こちらは宝蔵門。
中には見事な仁王様がいらっしゃいます。



本堂の前を歩いていて、ふと視界に入ってきたのは…



今話題の東京スカイツリーでした。
いかにも都心のお寺らしい眺めですね。



そして今回浅草寺を参拝した一番の目的は、期間限定で開催されている浅草燈籠会を見るためでした。
これは浅草寺本堂西側にある影向堂付近を燈籠で灯すという催しで、今年で第6回目の開催になるそうです。
本堂付近の賑わいと比べると、この辺りはずっと落ち着いていて、じっくりと灯りを味わうことができました。



徐々に深まる夜と共に浮かび上がってくる燈籠の光。
決して派手ではないものの、ほんのりと優しく灯る光は、見る者を穏やかな気持ちにしてくれます。



すぐ近くに建つ五重塔もライトアップされており、境内には幻想的な雰囲気が漂っていました。
ときには夜のお寺を歩いてみるのも良いものですね。

2012.9.22
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妙福寺(三重)・三体の如来像

三重旅行、旅の最後に妙福寺を参拝しました。



鈴鹿市徳居町の集落へと入り、昔ながらの趣ある街並みを進んでゆくと…



鮮やかな新緑に囲まれた山門が見えてきました。



妙福寺は奈良時代に行基菩薩によって創建されたと伝わる古刹で、最盛期には七堂伽藍を有するほどの大密教寺院として栄えました。
ところが戦国時代に堂宇のほとんどは焼失、寺地の一部に改めて村寺が建立され、現在に至っているそうです。



そして本堂には、戦国の戦火を田畑に埋められて逃れたという、数奇な運命を辿った仏様たちが今も守り伝えられています。



こちらは釈迦如来。
像高190cm、素地仕上げで藤原時代の作です。

そしてその釈迦如来を挟むようにして、二体の大日如来が安置されています。

 

いずれも像高は150cm前後で、藤原時代の作。
体の一部には彩色が残っており、かつての華やかなお姿を彷彿とさせます。

堂内に入り、まず圧倒されるのは、その仏様たちの大きさです。
そしてお姿をじっくり拝していると、いずれの像も優れた彫技で彫られており、かなりの力量を持った仏師の作であるということがよくわかります。
これらの仏様たちは、かつては堂山徳昌院というところで祀られていましたが、天正の兵乱の際、こちらのお寺に移されたのだそうです。



仏様を拝していると、次第にお堂の外から雨の音が聞こえてきました。
傘を持っていなかったため、しばらく堂内で様子を見ていたものの、雨脚は激しくなるばかり…。
意を決して少し離れた場所に停めてあるレンタカーまで走ろうとしたところ、なんとお寺の方が送ってくださることに!
その節は本当にお世話になりました

旅の最後にお寺の方のご親切に触れ、三重旅行はより一層印象深いものとなりました。

2012.4.30

四国に行ってきました



9月13日〜16日の4日間、四国地方のお寺巡りをしてきました。
参拝した寺社仏閣は下記の通りです。

*9月13日(香川県)
 正花寺→曼荼羅寺→善通寺→根香寺→屋島寺→志度寺

*9月14日(徳島県&淡路島)
 丈六寺→東照寺→井戸寺→東林院→成相寺→淡路国分寺

*9月15日(高知県)
 雪蹊寺→善師峰寺→吸江寺→竹林寺→土佐国分寺→定福寺

*9月16日(愛媛県)
 仙遊寺→光徳院→石手寺→伊佐爾波神社→大宝寺→庄薬師堂

少し先になってしまうと思いますが、必ずブログにアップしますので、よろしければお付き合いくださいね♪

伊奈冨神社(三重)・一木の神様

神宮寺参拝の後、お寺から数百メートルほどの場所にある、鈴鹿市の伊奈冨神社へと向かいました。



神代の昔、東ヶ岡(現・鈴鹿サーキット地内)に御心霊が出現し、その神告を受けた崇神天皇が社殿の造営を命じたのが、この神社の始まりであると伝えられています。
歴代の天皇、将軍家からの篤い庇護を受けて繁栄を極め、最盛期には周辺一帯に神領が広がっていたそうです。
先ほど参拝した神宮寺は、かつてはこの神社の別当寺でした。



この伊奈冨神社に伝わる、平安期の男神像を拝観させていただきました。



像高53cmの一木造。
神社では崇神天皇の像と伝えられています。

眼差しは鋭く、唇はキュッと結ばれ、いかにも神像らしい威厳のある表情です。
両手を胸の前で合わせているのは、かつては笏を握っていらっしゃったからなのかもしれません。
彩色が一部に残っていることから、造像当時はとても華やかなお姿をなさっていたことがわかります。



境内にはびっくりするほど短く、急勾配の石橋がありました。
神様が通られる橋なのでしょうか。



こちらは七島池。
九州・宇佐神宮の神池と類似した直線多島式の古代庭園で、県の名勝に指定されているそうです。
残念なことに兵火等で昔の社殿は失われているため、往時の神社の雰囲気を最も今に伝えてくれる貴重な存在となっています。

2012.4.30

神宮寺(三重)・蛇をくわえた深沙大将



津市内を出発して北上し、鈴鹿市へ。
鈴鹿サーキットからも程近い、神宮寺を参拝しました。



神宮寺の名の通り、かつては近くにある伊奈冨神社の別当寺として繁栄を極め、境内には七堂伽藍が建ち並んでいたそうです。
数多くの優れた仏像が伝えられていることでも知られており、事前にお願いをして収蔵庫を拝観させていただきました。



こちらは可愛らしい薬師様。
像高81cm、檜材の一木造です。
衣文の彫りは浅く、柔和なお顔立ちであることから、藤原時代の作と推定されています。
ぷっくりとした丸いお顔に、あどけない子供のような表情を浮かべ、拝する者を穏やかな空気に包みこんでくださいます。

 

そしてこちらは凛々しい二天像。
持国天と多聞天です。
像高はいずれも160cmほど。
一見して一木造とわかる、非常に重厚感あるお姿をなさっています。
古様な彫法が見られることから、先ほどの薬師様より少し古い、平安初期から藤原時代にかけての作と推定されているそうです。



収蔵庫内には、お寺では淳和天皇像と伝えられている、珍しい男神像も安置されていました。
像高71.5cmで一木造、平安後期の作。
かつては神社の別当寺であったという、このお寺の歴史を感じさせる尊像ですね。



お寺の方のご好意で、本堂の仏様もお参りさせていただきました。



こちらは本尊の薬師様。
収蔵庫の仏様たちと比べると、おそらく後の時代の作になると思われますが、個性的なお顔立ちと量感のある体躯が素晴らしい仏様です。
そしてその隣にいらっしゃったのは…



実にユニークな深沙大将でした。
ぐいと前方を睨みつけ、独特のポーズを取る様は、あたかも歌舞伎の見得を切っているかのようです。
胸に髑髏の首飾り、腹には人間の生首を据えているという、非常に恐ろしい異形の姿でありながら、不思議とどこかユーモラスで親しみやすい雰囲気も感じさせました。

そして何より印象的なのが、口にくわえられた一匹の蛇。
腕や足に蛇を絡ませた深沙大将は過去にも何度か拝したことがありますが、このような尊像は初めてです。
昔の人々はこの不思議な尊像を拝した時、どれほどビックリしたことでしょうね。

2012.4.30