仏像ファン的古寺巡礼

仏像への愛を書き綴った、仏像ブログです。

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ちー

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読書と音楽、そして仏像をこよなく愛しています。

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曼荼羅寺(香川)・平安期の聖観音 2012-11-29-Thu

 (土佐国分寺近くの遍路道)

四国はお遍路さんの地です。

平安の昔、讃岐国多度郡屏風浦(現在の香川県善通寺市)で生まれたという弘法大師は、大陸から本格的な密教の教えをもたらし、千年以上もの間、日本仏教界に圧倒的な影響を与えてきました。

四国八十八箇所霊場は、四国にある弘法大師ゆかりの八十八ヶ寺の総称で、その霊場を巡る巡礼者は特に「お遍路さん」と呼ばれ、脈々と続く真言密教の法灯を守り伝えています。
その遍路道の総長は1000キロ以上にも及び、徒歩で巡る場合はなんと40〜50日程かかるそうです。
これまでに数えきれないほどのお遍路さんたちが、幾多の困難を乗り越え、長い長い巡礼の道を通ってきたのでした。





こちらは曼荼羅寺。
弘法大師生誕の地・善通寺市にある、四国八十八箇所霊場の第七十二番札所です。



先方をお遍路さんたちが歩いてゆきます。
白い装束の背中に書かれているのは「南無大師遍照金剛」、弘法大師に帰依します、という意味です。



お目当ての観音堂の中には…



平安期の聖観音様がいらっしゃいました。



像高はほぼ等身大で、お顔立ちは優しく、親しみやすさを感じさせてくれます。
おそらく地方仏師によって造られた像ですが、よく見ると木目も綺麗に合っており、丁寧に彫られたことがひしひしと伝わって来ました。



参拝を終えて山門を出ると、目の前に広がっていたのは色鮮やかな田園風景でした。
さあ、四国の旅が本格的に始まります。

2012.9.13

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安養寺(東京)・丈六の薬師如来 2012-11-23-Fri

東京の神楽坂近辺へ行くと、いつも必ず立ち寄るお寺があります。
JR飯田橋駅の改札を出て神楽坂を上り、ちょうど大久保通りと交わる交差点の角にさしかかると、そのお寺は見えてきます。



新宿区の安養寺です。



なぜ私がこちらのお寺に強く惹かれるかというと…



その秘密はこの階段の先に。



小さなお堂いっぱいに坐っていらっしゃるのは、大きな大きな丈六の薬師様です。
丸いお顔に、夏蜜柑のような薬壺を大切に両手で持っておられるご様子が、どことなく可愛らしさを感じさせます。
これほどの都心部で丈六の仏像を拝することは滅多にありません。
ガラス越しであれば常時お参りできるのも魅力の一つです。



ふと後ろを振りむくと、抜ける様な青空と高層マンションが見えました。
多くの買い物客で賑わうこの繁華街に、目を見張るほど大きな仏様が人知れず佇んでいらっしゃるだなんて、とても不思議な感じがしますよね。

2012.6.30

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等覚院(埼玉)・鎌倉期の阿弥陀如来 2012-11-17-Sat

熊谷市内のお寺を参拝した後は東松山市へ。
熊谷駅から川越駅まで電車で向かい、そこからバスに乗り換えました。
(※路線バスは川越駅と東松山駅間を結んでいる為、東松山駅からもアクセス可能です)

車中から川越の古い街並みを眺めていると、やがてバスは交通量の多い国道254号線へと入ってゆきました。
この道は川越道と呼ばれており、江戸期には五街道に準ずるほどの重要な陸路だったそうです。
30〜40分ほど揺られてバスを降り、そこから歩いてゆくと…



東松山市の等覚院が見えてきました。
お目当ては、こちらのお寺に伝わる鎌倉期の阿弥陀様です。
(⇒東松山市HPの写真はコチラ)

像高87.6cmでヒノキ材の寄木造。
優美な風貌や整えられた衣文など、定朝様の特色を多く感じさせますが、眼差しは涼しげで、全体的に力強さがみられることから、鎌倉初期の作と推定されています。
胎内から建長5(1253)年4月の修理銘が発見されたため、それより前に造られた像であることは間違いないようです。

 (※看板の写真)

寺伝では湧水池から出現されたと伝えられている不思議な阿弥陀様。
古凍と呼ばれるこの土地が、かつては古郡と記され、土豪の郡司の居住地であったことから、その郡司の持仏堂で祀られていた可能性もあるそうです。



夏の猛暑日、初の埼玉県のお寺巡りはこれにて終了。
個性的な仏様たちにお会いでき、大満足の一日となりました

2012.8.5

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妻沼聖天(埼玉)・華麗な極彩色世界 2012-11-11-Sun

8月のとある日、無謀にも(?)日本屈指の猛暑地である、埼玉県熊谷市へとやってきた私。
今年本殿が国宝に指定されて話題になった、妻沼聖天をお参りするのが一番の目的でした。



熊谷駅からバスに揺られること20〜30分、聖天前で下車し、炎天下のなか数分ほど歩いて行くと、壮麗な貴惣門が見えてきました。



妻沼聖天の歴史は平安末期にまで遡ると伝えられており、のちに歴代の武将や徳川家からの篤い帰依を受けて隆盛を極めたそうです。



今回国宝に新規指定されたのは、こちらの豪奢な聖天堂。



現在のお堂は享保から宝暦年間にかけて再建されたもので、平成15年から平成23年まで修復工事が行われ、建立当時の彩色が蘇りました。
その眩いばかりの絢爛豪華さから、「埼玉の小日光」とも呼ばれています。



お堂には精緻な彫刻がはめ込まれており、明るい日差しを浴びて鮮やかに浮かび上がっていました。



江戸期の建設時には着工から完成までに20年以上もかかったそうですから、まさに気が遠くなるような話です。



こちらは弁財天と吉祥天が双六で遊んでいる場面。
それを眺めているのは毘沙門天です。
写真ではちょっとわかりにくいのですが、頬杖をつきながらも、左手に宝塔をかかげています。
たとえゲームの最中でも決して宝塔は下ろさない。
さすがは仏法を守る神将ですね(笑)

 



お堂のあちこちで可愛らしい猿たちが遊んでいるのを見つけました。
江戸の名工たちの粋な遊び心を感じます。

2012.8.5

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源宗寺(埼玉)・二体の大仏 2012-11-03-Sat

少し前のことになりますが、よく晴れた8月のある日、早朝の電車を乗り継いで埼玉県熊谷市へと向かいました。

電車に揺られること2時間以上。
やっと着いたJR熊谷駅を降りた途端、じりじりと焼きつけるような強烈な暑さに襲われ、ここが日本一の猛暑地であることを思い出しました。
なんとわざわざ真夏の晴天の日に、日本一暑い場所へ来てしまっていたのです(笑)



駅近くでレンタサイクルを借り、真夏の強い日差しを浴びながら市街地を駆け抜けて行くと、やがて緑あざやかな稲の向こうに、素朴で小さなお堂が見えてきました。
源宗寺です。



ちょうど地元の方が境内の掃除をなさっていて、堂内で尊像を拝観させていただけることになりました。
(※普段は格子越しにしか見ることができないようです)
緊張しながら中へ入ってみると…



わわっ!!
堂内にはとてつもなく大きな仏様たちがいらっしゃったのでした。

 

像高はそれぞれ4mほど。
なんとこのお寺を創建した江戸時代の僧・源宗の作と伝えられているそうです。
向かって左側が聖観音様。
薬壺は失われていますが、右側は薬師如来様とのこと。
どちらの仏様も意思の強そうな眼差し、堂々とした体躯をなさっており、男性的な力強さに満ち溢れています。



大きな体が天井ギリギリまで広がっており、座ってお姿を見上げると、仏様たちの大きさがより一層際立って感じられます。
これだけの尊像を一人の僧侶が造り上げたという、その情熱と篤い信仰心に、ただひたすら驚嘆するばかりです。
二体の大仏様たちは「平戸の大ぼとけ」と呼ばれて人気を集めていたと言いますから、今は長閑なこの一帯も、かつては多くの参拝者で賑わっていたのでしょうね。

2012.8.5

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