仏像ファン的古寺巡礼

仏像への愛を書き綴った、仏像ブログです。

プロフィール

ちー

Author:ちー
読書と音楽、そして仏像をこよなく愛しています。

カレンダー

01 | 2013/02 | 03
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 - -

検索フォーム

QRコード

QR

成相寺(兵庫)・一木の薬師如来 2013-02-24-Sun

e1ca81be278651ec4a9c175c825460b7.jpg

徳島県内から鳴門海峡を渡って、淡路島へ。

変換~P1060637

大鳴門橋を下りるとそこは兵庫県です。

変換~P1060641

南あわじ市の成相寺は1243年に高野山の僧・実高が創建したと伝えられる古刹で、往時は大伽藍が広がる大寺でしたが、後に衰微、乗源により再興されました。

変換~P1060688

こちらのお寺には創建よりずっと古い、平安初期の薬師如来様が伝えられています。

変換~P1060723

像高156cm、榧の一木造です。
頭部から蓮肉までが一木で彫られており、非常に重厚感があります。

変換~P1060743

特に印象的だったのはゴツゴツとした大粒の螺髪で、頭部が帽子のように盛り上がって見えます。
力強い眼差し、彫りの深い衣文などに、貞観仏らしい特色がよく出ており、淡路島でも一番古い像と推定されているそうです。

変換~P1060664

拝観を終え、周辺を散策することにしました。
数十メートル先に門が建っています。

変換~P1060668

近寄ってみると立派な仁王門でした。

変換~P1060669

素朴で、どこか可愛らしい仁王様です。
かつてはこの仁王門の辺りまでが境内だったのでしょう。
壮麗な大伽藍が広がっていたことがよく伝わってきますよね。

2012.9.14

スポンサーサイト

CATEGORY : 兵庫 Trackback 0 Comment 0 △Page Top

蓮蔵院(千葉)・聖観音御開帳 2013-02-17-Sun

少し前のことになりますが、千葉県市原市にある蓮蔵院の御開帳へ行ってきました。

変換~P1080399


私が初めてこのお寺を知ったのは、数年前に美術評論家・丸山尚一さんの本を読んだ時でした。
自分の住む房総の地に平安期の聖観音像が伝えられている、しかもそれは珍しい白木の鉈彫り像であるらしい。とても興味を持ったものの、通常は33年に一度のみ開帳される秘仏であるため、半ば拝観を諦めていました。
ところが2012年がその御開帳年に当たるということを偶然知り、期待に胸を膨らませ、蓮蔵院を参拝してきました。

変換~P1080405


市原市引田の住宅地を少し入ってゆくと、やがて長閑な田園地帯が見えてきます。
お堂の前には紅白のテントが組まれており、御開帳らしい華やかな雰囲気が漂っていました。

変換~P1080426

蓮蔵院は830年に相模大住郡の慈恩が開山したと伝わる、真言宗の古刹です。

変換~P1080430


現在、県の文化財に指定されている観音様は、こちらの収蔵庫に安置されていました。
33年に一度の御開帳だけあって、収蔵庫の周辺は沢山の参拝者で賑わっています。

変換~P1080462


堂内の中央には小さな厨子が据えられており、中には可愛らしい観音様が佇んでいらっしゃいました。

変換~P1080440

像高105cm、カヤの一木造で藤原期の作。
写真ではわかりにくいのですが、全身が丸ノミの鉈彫りで彫られています。
丸いお顔がとても可愛らしく、表情は穏やか。
藤原仏らしい優美な観音様です。
ウエストはキュッとくびれ、腰が大きく張り出しており、とてもバランスの良いお姿をなさっています。

地元の方のお話によると、この観音様には次のような不思議な話が伝えられているそうです。
平安の昔、仏師が観音様の右手を彫っていると、何とそこから血が溢れてきました。
慌てて鑿を止めたため、今も右手の一部が彫り出されていないのだとか。

仏像にまつわる物語や歴史を知ると、より一層、その魅力が深まりますよね。

変換~P1080483

2012.11.24

CATEGORY : 千葉 Trackback 0 Comment 0 △Page Top

東林院(徳島)・藤原期の弥勒菩薩 2013-02-11-Mon

井戸寺参拝のあと、鳴門市の東林院へと向かいました。



東林院は奈良時代に行基によって建立されたと伝えられる古刹です。
かつては末寺16ヶ寺を持つ大寺であったといいますが、江戸時代に大火に遭い、伽藍の大半が失われてしまいました。



「ゲロゲロゲロ…」
おやっ?
可愛らしいカエルの親子です(笑)。



事前にお願いをして、こちらのお寺に安置されている、藤原期の弥勒菩薩様を拝観させていただきました。



像高96cmで桧の寄木造。
鼻筋の通ったお顔立ち、胸元に飾られる瓔珞がとても瀟洒な、美しい菩薩様です。



1998年に行われた修復の際、台座に過去の修理記録が見つかり、1724年までは和歌山県の高野山北室院にあったことが判明しました。
どのような経緯でこちらに招来されたのか、詳しいことはわかっていないようです。



そして鳴門と聞いて真っ先に思い浮かべるのが鳴門海峡。
あいにくの悪天候でしたが、車を停め、雄大な景色をしばし眺めていました。

東林院の菩薩様も、かつてはこの海を渡って高野山からいらしたのでしょうね。

2012.9.14

CATEGORY : 徳島 Trackback 0 Comment 0 △Page Top

井戸寺(徳島)・一木の貞観仏 2013-02-03-Sun



東照寺参拝の後は、同じ徳島市内にある井戸寺を参拝しました。

四国八十八箇所霊場の第十七番札所として有名な井戸寺の創建は古く、寺伝によると、673年に天武天皇の勅願寺であった「妙照寺」が前身であるとされています。
後の815年に弘法大師がこのお寺を参拝した際、檜の十一面観音像を彫ってお堂に安置しました。
大師はまた、この土地の人々が水不足で困っていることを憐れまれ、自らの錫杖で地面を掘ったところ、一夜にして水が湧き出たことから、この地は「井戸村」と名付けられ、お寺の名も現在の「井戸寺」に改められたと伝えられています。



御本尊は薬師如来様ですが、こちらのお寺で特に有名なのが、平安初期の十一面観音観音立像です。
事前にお願いをして収蔵庫の拝観をさせていただきました。



像高197cm、榧の一木造です。
想像を遥かに上回る美しさ、存在感に思わず息を飲みました。
量感ある体躯、飜波式の衣文などから、一見して古い時代の作であることがよくわかります。



唇はへの字にキュッと結ばれ、眼差しは厳しいものの、長く肩まで垂れる髪が繊細で美しく、どこか官能的な雰囲気を放っていました。
京都や奈良以外で、これほどまでに古い時代の仏像を拝することは滅多にありません。
おそらく中央で彫られ、このお寺へと招来されたのでしょう。
まさに四国八十八箇所霊場の札所に相応しい、見事な観音様です。



境内周辺には長閑な田園風景が広がっていました。

2012.9.13

CATEGORY : 徳島 Trackback 0 Comment 2 △Page Top

| ホーム |