仏像ファン的古寺巡礼

仏像への愛を書き綴った、仏像ブログです。

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ちー

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読書と音楽、そして仏像をこよなく愛しています。

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慈恩寺(山形)・弥勒菩薩御開帳 2014-08-23-Sat

約一年ぶりに寒河江市の慈恩寺を参拝しました。

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慈恩寺は東北屈指の古刹で、慶派仏師による十二神将など、数多くの文化財を有することで知られています。

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今回一番のお目当ては、数十年ぶりに行われた本尊・弥勒菩薩坐像の御開帳。
以前からずっと楽しみにしていたので、境内に足を踏み入れた時には期待で胸が高鳴っていました。

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御開帳が行われている本堂は1618年の建立で、国の重要文化財に指定されています。
梅雨の時期で天候が安定していなかったこともあり、参拝者の数は思っていたほど多くはなく、ゆっくりとお参りできました。

k047.jpg  (⇒山形県HPより)

お堂に入ると、中央の厨子に弥勒菩薩坐像、向かって左側に降三世明王と地蔵菩薩、右側に不動明王、釈迦如来の像が安置されていました。
このような珍しい組み合わせは、記憶にある限りでは、今まで他に拝したことがありません。

中尊である弥勒菩薩坐像の像高は98.4cm。
周囲の像はいずれも坐像で50cm、立像で1mほどです。
永仁6年(1298年)造像の銘が残されており、面相や衣の彫り方など、宋風彫刻の影響が強く感じられます。
弥勒菩薩様の頭に据えられていた宝冠に、五智如来が彫りこまれていたのが印象的でした。

堂内にはその他の貴重な秘仏も併せて特別公開されていました。
そのほとんどが国の重要文化財の指定を受けています。
おそらく中央仏師の手によるものでしょう、非常に洗練された作風の像ばかりです。
この地に当時最先端の仏教文化が伝搬していたことがよくわかります。

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ちょうど同じ時期に三重塔の御開帳も行われていたため、こちらも拝観してきました。
中には鎌倉期の大日如来坐像が安置されています。

160.jpg (⇒山形県HPより)

朝から曇に覆われていた空は晴れ、やがて強烈な日差しが降り注いできました。
暑さで額から汗が吹き出します。

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お参りの後はお茶屋さんでほっと一息。
名物の玉こんにゃくをいただきました。

2014.7.12

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紀三井寺(和歌山)・日本最大の木像立像 2014-08-20-Wed

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紀州旅行の最後に、和歌山市の紀三井寺を参拝しました。

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紀三井寺は西国三十三所の第二番札所で、数多の巡礼者たちの篤い信仰を集めてきた古刹です。

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お寺の名は、境内にある三つの井戸(吉祥水・清浄水・楊柳水)に由来しており、この三井水は環境庁が発表した名水百選にも選ばれているそうです。

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本尊である十一面観音立像は秘仏のため拝観できませんが、このお寺で有名なのが、こちらの仏殿に安置されている観音様。
中に入ってみると…

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どーーーんっ!!
予備知識はあったものの、実際に拝すると、その途方もない大きさにビックリ!
像高は驚愕の12m、現存する日本最大の木像立像だそうです。
仏師・松本明慶さんの工房で2002年から制作が開始され、2007年完成、2008年5月21日に入仏落慶供養が行われました。

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建物内部には階段があり、お顔を間近に拝することも出来ます。
キラキラ輝くお姿は眩いばかりです。

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仏殿の二階部分から、ふと後ろを振り返ってみると、和歌山市の町並みが眼下に広がっていました。
観音様が高台から見守ってくださっているんですね。

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参拝のあと、境内でお汁粉の接待をしていただけることに。
真冬の寒さに冷え切った体が、芯から温まるようでした。

2014.1.18

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地蔵峰寺(和歌山)・峠の地蔵さん 2014-08-13-Wed

善福院参拝のあと、うねうねと曲がりくねった山道を上り、藤白峠にある地蔵峰寺を参拝しました。

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藤白峠は有名な熊野古道の塔下王子(※王子とは熊野大神の御子を勧請した土地)があった場所で、古くから熊野詣の重要な巡礼地として栄えてきました。
室町時代に建てられた地蔵峰寺の本堂の中には…

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大きな大きな石のお地蔵様がいらっしゃいました。
像高3.17mで鎌倉期の作。
驚くべきはこれだけの巨像でありながら、砂岩の一材から彫りだされているということです。
体躯はむっちりと張り、堂々としたお姿で、男性的な印象を受けます。
地元の人々から「峠の地蔵さん」と親しまれ、長い間篤い信仰を集めてきました。

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お堂のすぐ裏を上ると見晴らしの良い高台があり、そこからは和歌浦湾が一望出来ました。
海岸線沿いに巨大なコンビナートが広がっています。
この高台は御所の芝と呼ばれ、天皇や法皇が熊野御幸した際には御座所となったそうです。

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参拝を終えて坂道を下ってゆくと、小さな看板が立っているのに気が付きました。
どうやらこの先に熊野古道が続いているようです。
矢印が指し示す方向へと歩いてゆくと…

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蜜柑畑の横にずっと続いてゆく一本の道。
看板の案内が無ければ、畑の農道と見過ごしてしまいそうな細さです。
何百年もの間、数えきれないほど沢山の人々がこの道を歩き、巡礼の旅を続けてきたことをしみじみと実感し、信仰の重み、歴史の重みに胸が熱くなりました。

2014.1.18

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善福院(和歌山)・鎌倉期の禅宗様建築 2014-08-09-Sat

有田川町を離れて南下し、和歌山県の海南市へと向かいました。

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やがて見えてきたのは和歌浦湾です。
海岸線をしばらく走っている間に、いくつもの漁港を通り過ぎました。
このあたりは豊かな漁場なのでしょう。

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その和歌浦湾にある下津港から程近い丘を上ってゆくと、善福寺の釈迦堂にたどり着きます。
1215年に栄西が廣福寺五ヶ院の一つとして創建したという古刹で、かつては七堂伽藍が建ち並ぶ大寺でした。
唯一現存しているこちらの釈迦堂は、鎌倉時代の禅宗様建築を代表する建築物として、国宝の指定を受けています。

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堂内中央には半丈六のお釈迦様がいらっしゃいました。

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像高146.5cmの寄木造。
胎内に嘉暦2(1327)年の修理銘があることから、造像はそれより古い、12世紀頃と推定されています。
一般的な定朝様の仏像と比べると、眼差しは厳しく、力強い印象を受けます。

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和歌山県は言わずとしれた蜜柑の名産地で、お寺周辺のあちこちに蜜柑畑が広がっていました。

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こちらはどうやら蜜柑を運ぶトロッコのようです。

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道路沿いには蜜柑の自動販売機(?)もあったりして、のんびり気分に浸りながら旅を続けました。

2014.1.18

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歓喜寺(和歌山)・一木の地蔵菩薩 2014-08-02-Sat

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和歌山県中北部を流れる有田川流域には、数多くの寺社仏閣が点在しています。

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有田川町の歓喜寺もその一つ。
『往生要集』の著者・源信が寛和2年(986年)が開創したと伝えられる古刹です。

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重要文化財の仏像は収蔵庫に安置されているため、事前にお願いをして拝観させていただきました。

変換~Scan0002 - コピー (※お寺パンフレットより)

こちらは阿弥陀如来坐像。
像高72.7cm、寄木造。
螺髪の形状、衣文の彫りなどから、南北朝時代の作と推定されています。
涼やかな表情が印象的な、洗練された阿弥陀様です。

変換~Scan0002 (※お寺パンフレットより)

そしてこちらが地蔵菩薩坐像。
像高78.5cm、一木造。
藤原初期の作と推定されています。
何より印象的だったのは、深い襞を刻んだ分厚い衣です。
お寺の方のお話では、この美しい衣文に魅せられて、数時間も衣文だけを撮り続けていた仏像写真家の方がいらっしゃったのだとか。
私も思わず時間を忘れて見入っていました。

2014.1.18

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