仏像ファン的古寺巡礼

仏像への愛を書き綴った、仏像ブログです。

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ちー

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西方寺(神奈川)・平安期の阿弥陀如来 2014-10-27-Mon

先日、横浜市の西方寺を参拝しました。

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西方寺は建久年間(1190)に勝賢僧正が開創したと伝わる古刹で、当初は鎌倉にありましたが、のちに現在の地へと移されました。
丁寧に手入れされた芝生の間に延びる石段を登ってゆくと…

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正面に本堂が見えてきました。
重厚感に溢れた茅葺屋根で、お寺の風格と歴史を感じさせます。
平成に入ってから行われた解体修理の際、享保六年(1721)に建てられたことが判明したそうです。

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お堂の中には優しげな阿弥陀様がいらっしゃいました。

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いわゆる定朝様の阿弥陀如来像で、平安後期の作。
端正な七重の蓮華座も同じ頃に作られたと考えられています。
かつては全身が金色に輝いていたのでしょう。体の所々に金箔が残っています。

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灯りを受けた仏具が光を反射させ、御仏を優しく照らしています。
さながら極楽浄土が眼前に現れたかのような美しさに、拝する者は心を震わせるのでした。

2014.6.8

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霊樹寺(埼玉)・一木の釈迦如来 2014-10-18-Sat

医王寺参拝のあと埼玉県内を北上し、東武伊勢崎線の鷲宮駅へ。

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住宅街を歩いてゆくと、その一画に庚申塔がありました。
すぐ横には民家が建っており、ちょっと不思議な光景です。

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やがて霊樹寺(久喜市)が見えてきました。

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本堂にいらっしゃったのは、平安末期~鎌倉期の作と推定されるお釈迦様です。
像高87.2cmでケヤキの一木造。
もとは近くにある鷲宮神社の別当寺・大乗院に安置されていましたが、明治期の神仏分離の際、こちらのお寺へ移されました。

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全身に貼られた金箔など、後世の補修が多いものの、非常にバランスの良いお姿をなさっています。
江戸期の文献には、奈良の唐招提寺から招来されたという記述があるそうです。
鷺宮神社は関東でも最古の大社と言われる由緒ある神社であるため、このように優れた尊像をお迎えすることができたのでしょう。

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参拝のあとは個性たっぷりの羅漢さんたちがお見送りしてくださいました。

2014.2.23

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医王寺(埼玉)・平安期の胎蔵界大日如来 2014-10-13-Mon

先日、久しぶりに埼玉のお寺巡りをしてきました。

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まず最初に参拝したのは、さいたま市の医王寺。
JR中浦和駅から閑静な住宅街を歩いて向かいます。

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10分ほど行ったところで医王寺に辿り着きました。

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こちらのお寺には平安期の大日如来坐像が伝えられています。
現在は収蔵庫に安置されているということで、事前にお願いをして拝観させていただきました。

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中にいらっしゃったのは、法界定印を結ぶ胎蔵界の大日如来様でした。

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像高110cmの寄木造。
造像は平安末期と推定されています。
金色に輝く体躯は引き締まっており、非常にバランスの良いお姿です。
特に印象的だったのは、頭上にかぶった六角形の宝冠でした。
冠は後補とのことですが、細かい装飾がされており、それが端正なお顔立ちによく映えていました。
全体的に洗練された作風であることから、中央仏師の作である可能性も高いと思われます。
さいたま市中心部にも程近いこの場所に、これほどの仏像が伝えられているとは夢にも思っていなかったため、尊像を拝した時は非常に感激しました。

2014.2.23

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堂森善光寺(山形)・見返り阿弥陀 2014-10-05-Sun

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レンタサイクルで上杉神社、米沢城址をめぐったあと、米沢市郊外へと向かいました。
米沢盆地の美しい田園地帯を走り抜けてゆきます。
やがて見えてきたのが…

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堂森善光寺の仁王門です。

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堂森善光寺は米沢きっての古刹で、この地域の阿弥陀信仰の拠点として栄えてきました。
詳しい文献等は残っていないものの、境内にある梵鐘に大同二年(807)の銘が刻してあることから、平安時代以前に開山された可能性が高いようです。
お寺のある堂森は、奇行で有名だった戦国武将・前田慶次が余生を送った地としても知られ、境内には慶次を偲ぶ供養塔が建てられていました。

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どうやら紫陽花の名所で人気があるらしく、平日にも関わらず、意外なほど多くの参拝者で賑わっていました。
可愛らしいお堂に色とりどりの紫陽花がよく映えています。

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お堂をのぞいてみると、中央に善光寺式阿弥陀三尊、その左側に腰を大きく捻った阿弥陀様がいらっしゃるのが見えました。

見返り阿弥陀 (⇒山形県のHPはこちら)

像高50.8cm、檜の寄木造。
鎌倉時代後期の作と推定されており、山形県の文化財指定を受けています。
写真のように後ろへ振り向いている阿弥陀如来像は、一般的に「見返り阿弥陀」と呼ばれています。
京都・永観堂(禅林寺)の像が有名ですが、全国的にも作例は少なく、文化財指定を受けるほどの古像は永観堂とこの堂森善光寺の他に思い当りません。

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参拝の後は美しい紫陽花を眺めながら境内を散策しました。

2014.7.14

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昌伝庵(山形)・室町期の大日如来 2014-10-01-Wed

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山形駅から奥羽本線に乗って南下すること約45分。
上杉家の城下町として名高い、米沢へと向かいました。

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まず最初に参拝したのは昌伝庵。
上杉家統治以前に米沢を統治していた伊達氏が1508年に開創した古刹です。

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こちらのお寺には創建より更に古い、室町初期の大日如来坐像が伝えられています。
事前にお願いをして拝観させていただきました。

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割矧造で像高78.5cm。
胎内の墨書銘により、1360年に兵部法眼円慶および式部法橋宗祐が作ったことが判明しました。
彼らは当時京都で活躍した慶派の仏師であったと推測されています。

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法界定印を結ぶ、胎蔵界の大日如来様です。
頭の一部分に凹凸が残っているため、かつては宝冠を被っておられたのでしょう。
複雑に彫られた衣文、たっぷりと体を覆っている厚めの衣などに、室町期の仏像の特色がよく出ています。
ご住職のお話によると、もともと大日堂は境内の別の場所にありましたが、大正の大火の際に消失してしまいました。
この大日様は近隣の人々によって大切に運び出され、あやうく難を逃れたのだそうです。

2014.7.14

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