仏像ファン的古寺巡礼

仏像への愛を書き綴った、仏像ブログです。

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読書と音楽、そして仏像をこよなく愛しています。

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崇禅寺(群馬)・鎌倉期の阿弥陀如来 2015-09-28-Mon

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西方寺参拝の後は再び桐生の市街地を通り、次の目的地である崇禅寺へ向かいました。

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しばらくすると大きな川が見えてきました。
利根川の支流・渡良瀬川です。
支流とはいえ、れっきとした一級河川で、流域面積は利根川の支流の中でも最も大きいそうです。
そのあまりの美しさに、つい自転車を停め、しばらくの間じっと見惚れていました。

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再び自転車を走らせること約10分、崇禅寺の山門が見えてきました。

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崇禅寺は元久2年(1205)に創建された古刹で、薗田太郎成家なる武士が上洛した際、法然の教えに触れて出家し、帰郷後に庵室をつくったのが始まりと伝えられています。
本尊である阿弥陀如来立像は、創建の際に成家によって京都から招来されました。

0.jpg (⇒桐生市のHPはコチラ) 

現在、ご本尊は収蔵庫に安置されており、事前にお願いをして拝観させていただきました。
像高130cmで檜の寄木造。
鎌倉末期の作と推定されています。
間近に拝し、実際の像高よりもずっと大きく見えることに驚きました。
非常に洗練された作風であることから、寺伝にあるように、京で造られて運ばれた可能性が高いと思われます。
台座や光背は後補とのことですが、全く違和感はなく、その煌びやかな装飾が尊像の美しさをより一層際立たせていました。

2015.1.11

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「国宝 曜変天目茶碗と日本の美~藤田美術館の至宝~」展に行ってきました 2015-09-21-Mon

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先日、サントリー美術館で開催されている「国宝 曜変天目茶碗と日本の美~藤田美術館の至宝~」展に行ってきました。
連休2日目ということもあって会場は混雑しており、特に一番の目玉である国宝・曜変天目茶碗の周囲には、沢山の人が集まっていました。
しばらく待って、やっとのことで最前列へ。
曜変天目茶碗は全体的に黒っぽい色をしており、丸い輪の模様が不規則に並び、所々青紫色に輝いていました。
その美しさたるや、まるで宝石のようです。
曜変天目茶碗はもともと中国で作られたものですが、日本国内にしか現存しておらず、そのうち三つが国宝に指定されています。

玄奘 
(⇒藤田美術館のHPはこちら)

特別展で個人的に一番感動したのが、同じく国宝に指定されている玄奘三蔵絵です。
鎌倉時代に書かれたとは思えないほど鮮やかな色彩で、特に三蔵法師が木々の間にたたずむシーンは、自然の緑の瑞々しさが絵から溢れ出てくるようでした。
かつては興福寺大乗院が所蔵し、門主交代の時のみ新門主が閲覧を許されたという、特別な絵巻だったそうです。

地蔵 (⇒藤田美術館のHPはこちら)

そして仏像ファンとしては、快慶作の地蔵菩薩立像も見逃せません。
こちらの尊像は数年前に重要文化財に新規指定された際、東京国立博物館で展示されているのを拝したことがあり、その洗練された像容にとても驚きました。
特に衣の表現は繊細で、あたかも本物の布を纏っているかのようです。

藤田美術館のコレクションは、明治期に実業家として活躍した藤田伝三郎氏とその御子息によって収集されました。
廃仏毀釈により日本古来の美術品が散逸することを危惧し、莫大な私財を投じて収集したそうですが、とにかくその鑑識眼が凄い!
なんと国宝9件、重要文化財52件も所蔵しているのだとか。
やはり昔のお金持ちはスケールが違います。
藤田美術館は大阪に位置しており、春と秋にしか開館しないそうなので、東京でコレクションを見ることができる機会は非常に貴重です。
あと少し会期がありますので、興味のある方はぜひ足を運んでみてくださいね♪

2015.9.21

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蔵王権現と修験の秘宝展に行ってきました 2015-09-13-Sun

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三井記念美術館で開催中の「蔵王権現と修験の秘宝」展に行ってきました。
(⇒美術館HPはこちら)
かつてこれほどまでに蔵王権現像ばかりが集まったことがあるでしょうか。
まさに蔵王権現ファン垂涎の企画展と言えます。
蔵王権現とは修験道の尊格で、役行者が吉野の金峯山で修行中に感得したと伝えられています。
その特徴はなんといっても、忿怒の表情で腰をぐいと曲げ、右足を大きく上げた姿でしょう。
左手は刀印と呼ばれる独特の印を結び、振り上げた右手には三鈷杵を持つのが一般的です。
この特別展では蔵王権現像の他にも、金峯山寺や三佛寺を中心とした、各地の修験道の秘宝が集められています。

蔵王権現 (⇒特別展HPはこちら)

どの像も見事ですが、やはり数年ぶりに拝した如意輪寺(奈良県)の蔵王権現像はとりわけ凄い存在感で、尊像の前でしばらく立ち尽くしてしまいました。(⇒拙ブログの記事はコチラ)

観音 (⇒特別展HPはこちら)

修験道の古刹は山岳地帯に多く、そう簡単には行くことはできないため、この特別展はまたとない良い機会になるかと思います。
なかでも投入堂で有名な三佛寺(鳥取県)の諸仏を首都圏で拝観できる機会はそう多くないでしょう。(⇒拙ブログ記事はこちら)
個人的には、三佛寺を前回訪れた時には公開されていなかった、秘仏の十一面観音立像にお会いできたのが感無量でした。

山岳信仰の聖地は、その場所の空気を味わって初めて、真の魅力を感じることも多いかと思います。
この特別展で興味を持たれた方は、是非現地まで足を運んでみてくださいね♪

2015.9.13

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西方寺(群馬)・鎌倉期の阿弥陀如来 2015-09-12-Sat

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前橋駅から両毛線に乗って桐生駅へ。
駅でレンタサイクルを借り、桐生の街を走り抜けてゆきます。

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スマホのGPSがあるにもかかわらず、なぜか途中で道に迷って右往左往(極度の方向音痴なのです…)
駅から20~30分走ったでしょうか、なんとか西方寺へ辿りつきました。

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西方寺は創建を鎌倉時代にまで遡るという古刹で、南北朝時代から戦国時代末期にかけて当地を支配した、桐生氏の菩提寺として栄えました。
西方寺という名前からもわかるように(※西方浄土は阿弥陀如来を教主とする浄土)、もとは浄土宗のお寺でしたが、明徳3年(1392年)に臨済宗へと改宗され、現在に至っています。

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本尊は鎌倉期の阿弥陀如来坐像。
桐生国綱によって安置された像で、群馬県の文化財指定を受けています。

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像高59cmで寄木造。
顔と体は金泥、衣は彩色のうえ截金が施されており、非常に洗練された尊像です。

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お寺の方の御厚意で、本堂奥に安置されている古仏も拝観させていただきました。
こちらは彩色が剥げ落ちており、本尊よりも古様な印象を受けます。
腕から先が失われているため、はっきりした尊名はわかりませんが、元々は本尊とは別の阿弥陀如来の脇侍として彫られたのかもしれません。

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拝観を終え、再びレンタサイクルで桐生の街へと繰り出します。
ところでこの電動機付自転車、なんと利用は無料です!
桐生駅の観光センターで借りられますので、桐生散策の際は是非☆

2015.1.11

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日輪寺(群馬)・十一面観音御開帳 2015-09-06-Sun

6~7年ほど前のことでしょうか、とある仏像の本を眺めていた時に、ひときわ気になる観音像に出会いました。
前橋市・日輪寺の十一面観音立像。
関東を代表する鉈彫り像として紹介されており、白黒の写真を通しても、その独特なオーラがひしひしと伝わってきました。
なんとかして拝観したい。
思いはつのるものの、御開帳は年にたった一日、1月11日のみという秘仏であるため、なかなか参拝の機会に恵まれませんでした。
今年はその日がちょうど日曜日にあたるということで、期待に胸を膨らませて出かけてきました。

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早朝に地元を出発し、普通列車を乗りついで前橋駅へ。
そこからバスに乗ること約15分。
バス停に下りると、そこは商業施設が並ぶ、意外なほど開けた場所でした。

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10分ほど歩いたところで、前方に立派な仁王門が見えてきました。
年に一度の御開帳日のため、境内にはテントが張られ、地元の方たちの笑い声が響いています。

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寺伝によると、日輪寺は創建を奈良時代にまで遡るという古刹ですが、創建当時の記録が残っていないため、詳細はわかっていません。
ただし、本尊の十一面観音立像が十一世紀末の作と推定されていることから、少なくともこの頃にはお寺が存在していたと考えられます。

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現在、ご本尊はこちらの収蔵庫に安置されていました。

f3nzV4uPW83Zu_01424674462_1424674493.jpg (※お寺パンフレットより)

像高128cmで桂の一木造。
丸いお顔に大きな化仏が乗せられており、眼差しはやや厳しく、いかにも密教仏らしい威厳に満ちています。
特に腰から下の鉈の目が顕著で、十一面観音が霊木から徐々に姿を現す、その瞬間を目の当たりしているようでした。
じっと観音像を拝していると他に参拝者はいなくなり、しばらくの間、私と御仏だけの濃密で贅沢な時間を過ごしました。

2015.1.11

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