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仏像ファン的古寺巡礼

仏像への愛を書き綴った、仏像ブログです。

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智識寺(長野)・立木の十一面観音

島崎藤村の詩に歌われたことでも有名な千曲川。
甲武信ヶ岳を源流とするこの川は、長野盆地を潤しながら北東へ流れ、新潟県に入ったところで信濃川へと名前を変えます。
その全長は367kmにも及ぶという、日本最長の大河です。

変換~P1070806

この千曲川の流れから程近い丘の中腹、千曲市の上山田というところに智識寺があります。
その創建は天平時代にまで遡ると伝えられ、室町時代に入ると、地元の有力者・村上氏の帰依を受けて隆盛を極めました。
後に武田氏に滅ばされ一時衰退しましたが、慶長14年(1609)に現在地へと移されて再興しました。

変換~P1070821

境内の一画に小さなお堂が建っています。
中をのぞいてみると…

変換~P1070817

お釈迦様がいらっしゃいました。
丸いお顔が可愛らしく、ほっとするような親しみやすさを感じさせてくれます。

変換~P1070948

こちらが智識寺本堂。
現在の建物は天文10年(1541)に再建されたもので、室町時代の様式を継承する貴重な建物として、国の指定重要文化財の指定を受けています。
事前にお願いをして、堂内の仏像を拝観させていただきました。

変換~P1070935

厨子が開かれると、薄暗い奥にぼうっと巨大なシルエットが見え、思わず息をのみました。
本尊の十一面観音立像です。

変換~P1070943

像高306㎝で平安後期の作。
自然のままの立木の形態を生かして造られている、いわゆる立木仏です。
欅の一木から削り出されたというそのお姿は、体のあちこちにノミの跡が残っており、尊像を拝していると、今まさに巨木から十一面観音が具現するその瞬間を目の当たりにしているようでした。

周囲にそびえる冠着山や八頭山、近くを流れる千曲川。
古の人々は大自然のあちこちに神や仏の存在を見出し、畏れ敬っていたのでしょう。

変換~P1070933

堂内には他にも地蔵菩薩立像、聖観音立像などが安置されていました。
かつて智識寺は七堂伽藍の広がる大寺であったそうですから、これらの尊像は別々のお堂で祀られていたのかもしれません。

変換~P1070926

参拝を終え、美しい千曲川のほとりを歩きながら、旅の最終目的地へと向かいました。

変換~P1070958

2012.10.7
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