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仏像ファン的古寺巡礼

仏像への愛を書き綴った、仏像ブログです。

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龍泉寺(宮崎)・平安期の地蔵菩薩

去年の夏、宮崎県の寺社仏閣巡りをしてきました。

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まず最初に参拝したのは高千穂町の龍泉寺です。

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龍泉寺は平安時代の創建とされる古刹で、戦火等により堂宇は何度も焼失してしまいましたが、貴重な寺宝のいくつかは現在まで大切に守り伝えられています。

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こちらは千手観音坐像。
像高57.5cmで檜の寄木造。
宋風様式が顕著ですが、衣文の表現などに形式化が見られることから、造像は南北朝期頃と推定されているそうです。
その作風から京仏師の院派によって造像された可能性も指摘されています。

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お寺から少し離れたところに地蔵堂があると教えていただき、そちらもお参りすることに。
周辺には長閑な田園風景が広がっていました。
かつて龍泉寺は七堂伽藍を有する大寺院であったといいますから、おそらくこの辺り一帯がお寺の境内だったのでしょう。

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やがて見事な巨木の横にお堂が建っているのが見えてきました。
このアカマツの木はなんと高さが25mもあり、樹齢は200年と推定されているそうです。

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お堂の中には大きなお地蔵様がいらっしゃいました。

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像高153.5cm、檜の一木造。
平安末期の作ですが、後世の鮮やかな彩色が施されています。
衣文の彫り方等に地方色が強いことから、大分県宇佐・国東地方の仏師によって造像されたと考えられているそうです。
長い弧を描く眉、はっきりとした目鼻立ちが個性的な、おおらかで親しみやすいお地蔵様です。
お堂の外からお地蔵様をじっと見つめていると、強烈な真夏の日差しが照りつけてきました。
慌ててアカマツの大木の木陰に入り、周辺の田園風景を眺めながら一休み。
穏やかで、とても贅沢な時間でした。

2016.7.28
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コメント

No title 

九州の仏像というと、僕個人としては、大分や福岡の仏像に注目しがちで、それほど遠くないうちに仏像拝観の入った九州北部への旅行がしたいと思っています。

学生の頃、九州一周旅行では高千穂も訪ねて、夜神楽の説明を聞きに行って面白かったと思いましたし、高千穂峡を散策して渓谷美がよかったと思いました。今では廃止された高千穂鉄道線の汽車の車窓風景が素晴らしかった思い出もあります。
でも高千穂に古刹があり、素晴らしい千手観音さまがおわすとは、知らなかったです。宋風様式が強いとは、鎌倉の仏像の一部のようなのですね。写真で見る限り、実に麗しい仏様に思えます。山あいの田園地帯で、立派で力強さを感じる半丈六の地蔵菩薩坐像もいらっしゃるのですね。
  • 大ドラ 
  • URL 
  • 2017年06月04日 20時33分 
  • [編集]
  • [返信]

Re: No title 

大ドラ様

九州南部は明治期の廃仏毀釈が激しかったため、多くの仏像が壊されてしまったようです。
宋風様式の特徴としては、なで肩の体躯や、動きのある衣文などがあげられますが、一概には言えないかもしれません。
高千穂は神話の舞台になっているだけあって、神秘的で美しい土地ですよね。
  • ちー 
  • URL 
  • 2017年06月04日 22時10分 
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  • [返信]

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