仏像ファン的古寺巡礼

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「平安の秘仏―滋賀・櫟野寺の大観音とみほとけたち」展と「禅―心をかたちに―」展に行ってきました。

東京国立博物館で開催中の「平安の秘仏―滋賀・櫟野寺の大観音とみほとけたち」展と「禅―心をかたちに―」展に行ってきました。

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まずは本館で開催されている「平安の秘仏―滋賀・櫟野寺の大観音とみほとけたち」展から。
櫟野寺は滋賀県甲賀市にある天台宗の古刹で、湖南地方屈指の仏像群が伝えられていることで知られています。
(⇒櫟野寺の記事はこちら)

uid000067_2016072714400657aed151.jpg (⇒特別展HPはこちら)

今回の特別展の目玉は、なんといっても秘仏である本尊・十一面観音坐像でしょう。
5年ほど前にお寺を参拝したときは拝観できなかったため、今回の特別展をとても楽しみにしていました。
身の丈は驚愕の312cm!!
数字としては大きさを把握していたものの、実際に御姿を拝したときは、その圧倒的な迫力に息をのみました。
造像時期は10世紀頃と推定されています。
寄木造が確立される前の時代であるため、頭と体は一本の巨木から彫りだされているそうです。
近くでみると、体を覆う衣の部分には色彩が残り、かつては極彩色で輝いていたことがわかります。
それにしてもこれだけの大きさの仏像をどうやって滋賀県から運んだのかしら…?

uid000067_2016072714410783ddb053.jpg uid000067_20160727144123ed01fb95.jpg (⇒特別展HPはこちら)

特別展ではこの他にも、重要文化財に指定されている20体もの平安彫刻が並んでいます。
これらの仏像の多くは、かつて七坊あったという櫟野寺の末寺で祀られていましたが、それらが廃寺となった際、櫟野寺に安置されるようになったそうです。

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そして次は、平成館で開催されている「禅―心をかたちに―」展へ。
もともと禅文化には疎く、今回も櫟野寺展のついでにくらいの感じで行ったのですが、これが想像以上に素晴らしい内容でした。

uid000067_201608291424481ef4dcbc.jpg (⇒特別展HPはこちら)
蘭渓道隆坐像(神奈川・建長寺)

やはり禅の特別展だけあって、各お寺の頂相(禅僧の肖像画、または肖像彫刻)が多く展示されていました。
正直、これまで頂相にはさほど興味がなかったのですが、ずらりと並ぶ高僧たちを拝していると、表情や体つきに、威厳やそれぞれの個性が感じられます。
まるで名だたるスターたちにお会いしているような気分になり、かなりテンションが上がりました(笑)

uid000067_20160829161938a853fae1.jpg (⇒特別展HPはこちら)
宝冠釈迦如来坐像(静岡・方広寺)

もちろん頂相以外の仏像も展示されています。
印象的だったのが、こちら静岡・方広寺の宝冠釈迦如来坐像。
宋風様式の顕著な尊像で、1352年に院吉・院広・院遵ら院派仏師によって造られました。
 
uid000067_20160829142503aacce731.jpg (⇒特別展HPはこちら)
羅怙羅尊者坐像(京都・萬福寺)

そして仏像ファンにはお馴染み(?)、京都・萬福寺の羅怙羅尊者坐像もお出ましに。
(⇒萬福寺の記事はこちら)
お腹から顔が??
過去に何度からお寺で拝したことがありますが、やはり強烈なインパクトです。
お釈迦様の実子である羅怙羅尊者は顔が醜かったものの、自分の心には仏が宿っていることを胸を開いてみせた、そういう伝承があることから、この像が造られたようです。
とても面白いですよね。

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そして平成館の休憩所には羅怙羅尊者坐像の顔はめパネルがあり、なんと尊者の胸に入ることができます(笑)
憧れの仏像と記念撮影?
忘れられない記念になりますので、よろしければ是非♪

2016.10.23
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Comment

No title 

櫟野寺は1年前に秋の特別開帳を訪ねて、田村毘沙門天と呼ばれる毘沙門天像や丈六の薬師如来坐像、全体に金箔が施された地蔵菩薩坐像なども印象に残りましたが、丈六の秘仏本尊、十一面観音坐像は繊細さも迫力も兼ね備えていますね。
十一面観音さまのお顔は見る角度によって、女性のようにも少年のようにも見えますが、平泉の中尊寺でご開帳の一字金輪仏頂尊も見る角度によって、お顔が少女のようにも大人の女性のようにも見えました。

羅怙羅尊者坐像の写真を見ていると、本当に気になるお像ですね。
静岡の方広寺の宝冠釈迦如来坐像も、写真を見る限り美しい仏像ですね。
  • posted by 大ドラ 
  • URL 
  • 2016.10/31 22:01分 
  • [Edit]
  • [Res]

Re: No title 

大ドラ様

櫟野寺のお寺で拝観する観音様は、より一層素晴らしく感じられるでしょうね。
とにかく櫟野寺の仏教美術の素晴らしさには目を奪われます。
私もいつか御開帳の時に参拝したいと思います。

萬福寺の尊像は基本的には通年で拝観可能です。
羅怙羅尊者坐像の他にもユニークな羅漢像がたくさん安置されていますので、機会があったら是非参拝なさってくださいね。
  • posted by ちー 
  • URL 
  • 2016.10/31 23:34分 
  • [Edit]
  • [Res]

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