FC2ブログ

仏像ファン的古寺巡礼

仏像への愛を書き綴った、仏像ブログです。

Entries

興福寺(長崎)・菩薩揚げの唐寺

IMGP5930.jpg

長崎三福寺のひとつに数えられる興福寺は、沢山のお寺が建ち並ぶ寺町の一画にあります。
壮麗な朱色の門が建っていることから、長崎の人々から「あか寺」と呼ばれて親しまれてきました。
興福寺は日本初の黄檗禅宗の唐寺で、かの有名な隠元禅師が中国から日本へ渡海された際、最初にここで居を構えたと伝えられています。
江戸初期の長崎は当代随一の国際港でしたが、なかでも中国からの来航者は圧倒的に多く、彼らの出身地別に沢山の唐寺が創建されました。
この興福寺は浙江省・江蘇省出身の信徒が集まったため、別名・南京寺とも呼ばれていたそうです。

IMGP5940.jpg

こちらは本堂の大雄宝殿。
寛永9年(1632)に建立されましたが、何度か焼失を繰り返し、現在の建物は明治16年(1883)に再建されました。
本尊はお釈迦様。
面白いのは脇侍が準提観音菩薩と地蔵王菩薩であることです。
あまり日本のお寺では見かけない組み合わせですが、南京周辺ではポピュラーだったのでしょうか。

IMGP5953.jpg

建物は中国工匠による純粋の中国建築で、資材も中国から運送されました。
こちらの複雑な細工が施された丸窓は氷裂式組子と呼ぶそうです。
大雄宝殿は中国南方建築の代表作として知られ、明治時代の寺院建築としては珍しく、国の重要文化財に指定されています。

IMGP5950.jpg

そして本堂の横にあるのが媽祖堂(まそどう)。

koufukuji.jpg
(⇒興福寺HPより)

媽祖は中国宋代に福建省周辺で信仰されていた航海の守護神で、「菩薩」「天后聖母」とも呼ばれています。
長崎へ来航する唐船には必ず媽祖が祀られており、停泊中は船から揚げて唐寺の媽祖堂に安置していました。
これを「菩薩揚げ」といい、華やかな隊列をつくってお寺まで運んでいたそうです。

2017.2.3
スポンサーサイト

*Comment

NoTitle 

明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

昔長崎へ行ったとき興福寺を訪ねたかどうか覚えていないですね。長崎の中国様式の建物では孔子廟を訪ねた覚えがあります。

シンガポールで訪ねた中国仏教のお寺のうち、シアンホッケン寺院が同じような建築で朱塗りの柱で軒先に提灯が下がるお寺ですね。福建系(閩南系)の古くからのお寺はそんな感じで、仏教と道教の習合で媽祖を祀るようですね。以前に台湾の台北では故宮博物院を訪ねても、龍山寺という有名なお寺を訪ねなかったのですが、そこも長崎の興福寺やシアンホッケン寺院のようなお寺のようで、再度台湾へ行ければ訪ねたいですね。
  • posted by 大ドラ 
  • URL 
  • 2018.01/03 22:40分 
  • [Edit]

Re: NoTitle 

大ドラ様

あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします♪

媽祖は道教の影響があるんですね。勉強になりました。
実は台湾には一度も行ったことがないので、とても気になります。
去年の北海道旅行で、全都道府県を旅したことになったので、2018年は外国のお寺を参拝したいとも思っています。
  • posted by ちー 
  • URL 
  • 2018.01/08 15:54分 
  • [Edit]

Comment_form

管理者のみ表示。 | 非公開コメント投稿可能です。

左サイドMenu

プロフィール

ちー

Author:ちー
読書と音楽、そして仏像をこよなく愛しています。

最新記事

カレンダー

11 | 2018/12 | 01
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31 - - - - -

右サイドメニュー

検索フォーム

QRコード

QR