仏像ファン的古寺巡礼

仏像への愛を書き綴った、仏像ブログです。

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「木×仏像(きとぶつぞう) 飛鳥仏から円空へ 日本の木彫仏1000年」展に行ってきました

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ゴールデンウィーク前半に、大阪市立美術館で開催されている「木×仏像(きとぶつぞう) 飛鳥仏から円空へ 日本の木彫仏1000年」展に行ってきました。
その名の通り、木彫仏の変遷に焦点をあてた特別展で、仏教が伝来した飛鳥時代から江戸時代まで、多種多様な仏像が紹介されています。

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菩薩立像 飛鳥時代(7世紀) 東京国立博物館 (⇒大阪市立美術館HPより)

こちらは飛鳥時代(7世紀)の希少な木彫仏で、クスノキ材の一木造。
恥ずかしながら初めて知ったのですが、現存作例と文献資料による限り、飛鳥時代の木彫仏はすべてクスノキで造られていることが判明しているそうです。
確かに有名な百済観音もクスノキの一木から彫られていることを思い出しました。
クスノキは硬材であるため、当時の日本では手に入りにくかった南方産の硬い檀木の代用品として用いられたと考えられているようです。

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薬師如来立像 奈良時代(8世紀) 唐招提寺 (⇒大阪市立美術館HPより)

やはり開催場所が大阪市ということもあり、主に関西地方の優れた木彫仏が多数展示されていました。

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宝誌和尚立像 平安時代(11世紀) 西往寺 (⇒大阪市立美術館HPより)

中でも一番インパクトがあるのは、何と言っても西往寺の宝誌和尚立像でしょう。
なんと顔の中から顔が現れるという、仏像史上、最もアバンギャルドな造形として知られる像で、まず圧倒されるのはそのお顔ですが、立襟の衣、複雑な流れを描く衣文など、他にはない、非常に個性的な像容です。
宝誌和尚は中国の伝説的な僧で、日本では『宇治拾遺物語』などで十一面観音の化身として紹介され、崇敬を受けました。
割れた顔の中から現れている顔には化仏が彫られていることから、十一面観音であることがわかります。
特に後ろ側はほとんど彫りが施されておらず、まるで一本の丸太そのものから尊像が徐々に姿を現している、その瞬間を目の当たりにしているかのような印象を受けました。

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面白いのが美術館の一画にあった木材の紹介コーナーです。

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ヒノキ、クスノキなど、仏像に使われる木のサンプルが置かれ、実際に手にとり、その触感や香りを確かめることができます。
特別展は6月4日(日)まで。
興味のある方はぜひ足を運んでみてください。

2017.4.29
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